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5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市

※終了しました。

九州大学キャンパスの統合移転。それは福岡のまちにとって、静かだけれど大きなインパクトのある出来事だった。
そのキャンパスのひとつが位置していた福岡市の東、箱崎のまちでもそれは例外ではない。

大きな施設跡地がぽっかりと空いた箱崎では今、まちも人も少しずつ、だが確実に変化を始めている。
そんな箱崎キャンパスの跡地の中の、ほんの少しまちに開かれた場所で、変わりゆくまちの未来を望むイベントが開催されることになった。

イベントの名前は「はこざき 暮らしの あとつぎ市」。
名前の通り「あとつぎ」をテーマに、時代を超えて大切にしたい、暮らしにあるとうれしい「もの」「こと」を集めたまちの文化を引き継ぐ市場、と銘打たれている。

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市

 

どうして、ここなのか

でも、イベントの話をする前に、少しだけ九州大学跡地のこと、どうしてここで「あとつぎ」のためのイベントが開かれるのか、その理由について聞いてほしい。

九州大学箱崎キャンパスは 、新設された伊都キャンパスへの移転を完了し、2018年10月からほとんどすべてのエリアを閉鎖している。
けれど、実はその一部に、いまだオープンにされている「近代建築物活用ゾーン」があることは、案外知られていない。

箱崎キャンパスの象徴だった正門をはじめ、旧工学部本館、本部第一庁舎、本部第三庁舎、正門門衛所が保全されているこの場所は、今、これらの近代建築を活かしながらの活用を待っている状態だ。
参考:九州大学-箱崎キャンパス跡地:箱崎の近代建築物

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市
貴重な近代建築遺産でもある旧工学部本館

ところが、そもそもキャンパスの一部がこうして残され、今も公開されていること自体、まちや建築に携わる業界の外ではあまり知られてない。
加えて、活用するとは言っても、このような貴重な建築物を守りながら、どのような使い方をしていけばいいのかは、まだ模索の段階にある。

そこで立ち上がったのが、箱崎のまちの未来を考えるプレイヤーたちだ。

貴重な遺産がありながら、まだ継ぎ方の見えないこの場所で「あとつぎ」をテーマとしたイベントを開催することで、この場所、ひいては箱崎のまちの未来への接穂としたい、そんな狙いがこのイベントにはあるという。

 

「あとつぎ」をキーワードに

前置きが長くなってしまったけれど「あとつぎ」がテーマのイベントについて紹介したい。

まずは「もの」のあとつぎ。
幾人もの手を経てきた物語のあるモノたちが集う蚤の市には、古本やレコードはもちろん、取り壊された集会所の建具を保管している「三畏閣建具レスキューチーム」や、箱崎キャンパスで大量に廃棄された歴史的什器の在野保存をめざす「九州大学歴史的什器保全再生プロジェクト」、什器とともに引き取られた実験器具や建築パーツの揃う「はこざききゅうだいはくぶつかん」など、九大跡地ならではの出店も。

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市
三畏閣建具レスキューチームによる回収風景

そして「こと」のあとつぎ。
かつてこの箱崎キャンパスから生まれたさまざまな活動を紹介し、その文化や物語を中心に「あとつぎ」のあり方を模索する。
箱崎の商店街の中に開かれた遊び場きんしゃいきゃんぱすによる「きんしゃいきゃんぱす九大支部」や、箱崎のまちと大学の記憶を引き継ぐ「箱崎九大記憶保存会」など。

その他にも、「あとつぎ」をテーマにした映画上映と、それについての小さな講義がセットになった「暮らしの大学」や、食のマルシェなど、内容は盛り沢山だ。

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市
九大の長い歴史を見つめてきた大講義室での講義も
跡地から未来を望む

今回のイベントの主催である株式会社SAITOの荒牧さんは、このイベントをまちの未来を考えるきっかけにしたいという。

株式会社SAITOは「ハコづくり」と「場づくり」をひとつながりに捉え、まちをつなぐ活動を行う、箱崎に根を下ろす設計事務所だ。
これまでも、箱崎キャンパスの建築ガイドイベント等に携わってきた。
しかし、参加者はまちや建築に感度の高い限られた層で、敢えてどちらかと言うならば「閉じた」イベントだった。

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市

今回のイベントは、それらとはガラリとテイストを変え、蚤の市やマルシェの要素を取り入れて、どんな人も気軽に立ち寄れるような場にしたいと言う。
そもそも「近代建築物活用ゾーン」を知らない人や、地元に住んでいる人たちにも来てもらえるような、こんな場所があるんだ、と魅力を知ってもらえるような。

5/25 はこざき 暮らしの あとつぎ市

このイベントのフェイスブックページには「第1回 はこざき 暮らしの あとつぎ市」とある。

ものやことを引き継ぐ「あとつぎ市」や、文化的な空気を引き継ぐ「暮らしの大学」を日常に散りばめ、この空間の価値をより高めながら、九州大学キャンパス跡地ならではの、かつ、まちに開かれた使い方を模索していきたいと荒牧さんは語ってくれた。

初夏の爽やかな空気の中、積み重ねられた歴史を思いながら、変わりゆくまちの匂いを感じる、そんな小さな「市」を訪れてみるのはいかがだろうか。

 

 

日時

2019年5月25日(土) 11:00〜17:00

会場

九州大学 箱崎キャンパス跡地 
近代建築物エリア [ 旧工学部本館建物周辺]
※出入りは正門のみ
※お車での入構はできません。

TEL

あとつぎ市実行委員会 事務局  (株)SAITO内
092-611-6745 [平日9:30〜17:30]

URL

https://www.facebook.com/events/479412679260268/

主催

あとつぎ市実行委員会
(協力:九州大学、九州大学総合研究博物館)

住所

福岡市東区箱崎6−10−1

料金

入場無料
※映画・講義は有料

公共交通

福岡市営地下鉄「箱崎九大前」駅 徒歩7分
JR鹿児島本線「箱崎」駅 徒歩7分

駐車場

なし

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