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Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report

Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report

Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report

2019年8月30日、山形市立第一小学校旧校舎(現・まなび館)にて、第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」が開催されました。このトークイベントは、山形市立第一小学校旧校舎(現まなび館)を創造都市やまがたの拠点として再整備する事業(=「Q1プロジェクト」)のプログラムのひとつ。

トークゲストに、神保 雅人氏(シアターサイドカフェ SLOW JAM オーナー)片桐 賢久氏(シェアスタジオ class studio オーナー)佐藤 英人氏( BOTA coffee オーナー)を迎え、各氏がいかにしてその場所を作るに至ったのか、そこを作ったことによってどんな可能性が広がったのかといった話題を、モデレーターである馬場正尊氏(東北芸術工科大学教授)が聞きました。

「第一小学校旧校舎を創造都市山形の拠点とする『Q1プロジェクト』では、山形の創造性はどうあるべきかを問います。また、ユネスコ創造都市ネットワークのコアは、地域の創造性と地域の産業を掛け合わせながら持続可能な経済を地域に作っていこうということですから、創造性を地域の産業の発展に繋げることが重要です。

Q1プロジェクトのプログラムのひとつであるこのクリエイティブ会議は、いきなり施設を整備するのではなく、まずは「山形の創造性ってなんだろう?」と問い、議論を重ね、いろんな人に関わってもらいながらこれからどうあるべきかを構想しようというもの。連続する会議体を「クリエイティブ会議」と呼ぶことにして、その1回目が今日。テーマは「新たな場所と仕事の作り方」としました。

これから、創造都市の新しい拠点となるであろうこの場所で、新しい産業、新しいアクティビティを生み出していくわけですが、本日ここにお呼びした3名のゲストは、まさに自分の場所と仕事を自分で作って来た若い世代の人たち。彼らからたくさんをヒントをいただきたいと思います」(馬場氏)

馬場正尊氏からゲストへの「Q」
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Q1. どういうモチベーションや方法論でやって来たのでしょう?
Q2. 自分の場所を得たことによって何が起きたのでしょう?
Q3. 自分の場所のコアは何でしょう?
Q4. 自分の背中を決定的に押したものとは?
Q5. この旧一小校舎(Q1プロジェクト)でどんな事業をやるのが面白いでしょう?
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片桐賢久氏から、Qについての回答

Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report
片桐賢久氏。リノベーションスクール参加を経て、2019年8月からシェアスタジオclass studioを運営している。

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Q1. スポーツマスコミ、アパレル、不動産など、これまで自分の興味のままに動き、働いて来ました。第2回リノベーションスクールに参加し、工藤ビルに出会って、「何もしないわけにはいかない、実際に動いていこう」と考えていたので、その結果です。

Q2. これまでは自分が何をやっている人なのか理解されずにいましたが、新しい場所を作ったことで自分のアイディンティができた気がします。

Q3. シェアスタジオとして誰にもでも使ってもらえる場所であるよう、「間口を狭めない」ことを大事にしています。

Q4. 1回目のリノベスクールの時は「やりたかったのにやれなかった」という経験をしました。それがきっかけで、自分の人生が思う様に行かなくなってしまったので、2回目のリノベスクールのときは「自分の人生を取り戻すにはやるしかない」とすごく追い込まれていて、踏み出すしかなかった、という感じです。

Q5. 新校舎にいる子供たちが、学校とは違う何かを学べる場所というのはどうでしょう? クリエイティブの根幹になるものを植えつけられるような。スーパークリエイティブな学童保育みたいなものでしょうか? 
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神保 雅人氏から、Qについての回答

Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report
「食やイベントを通して、山形のいいものを知ってもらいたい」と語るシアターサイドカフェSLOW JAMの神保雅人氏。

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Q1. 東京時代、ハイブランドのアパレルに就職しましたがものすごいストレスを抱え、白血病を患いました。闘病中に訪れた地元山形の魅力に気づき、32歳で帰って来て「みんなが喜ぶ仕事をしたい」と考えました。2015年に参加したリノベーションスクールで馬場さんに会ったのをきっかけに、本気でカフェをやってみようと思いました。

Q2. この場所を作ったことで、多くの素晴らしい人と知り合うことができました。

Q3. 多目的な場所にしたくて、イベント・ギャラリー・カフェレストランの3本を軸としています。旬の山形の食材を使った丁寧な料理を提供すること、お客さんが主役の場所であること、スタッフそれぞれに自分の得意な表現をしてもらうこと、イベントでみなさんにいいものを知ってもらうこと、交流が生まれる場所にすること、を大切にしています。

Q4. この場所に出会えたことが大きいです。大通りから一本入った路地の、シアターの隣にあり、ローカルの人が集うだけでなく、山形駅からも近く外国の人との交流もできる。自分にとって理想的な場所でした。

Q5. 旧一小校舎は夕日が素敵なので、サンセットカフェでお酒とかお茶が楽しめるといいかな? あとは、飲食を絡めた卓球ラウンジとか? 毎週日曜はマルシェとか? 週替わりで、花屋とかコーヒー屋とか古本屋のマルシェになるというのもいいですよね? 
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佐藤英人氏から、Qについての回答

Q1プロジェクト 第1回クリエイティブ会議「新たな場所と仕事のつくり方」2019.8.30_Report
「街の風景を変える仕事をしていく」と語る、BOTA coffeeの佐藤英人氏。

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Q1. 大学時代、山形の街に遊休不動産が溢れていることを知り、「街の風景を変えていく仕事がしたい」と思いました。地元の不動産屋に勤めていましたが、リノベーションスクールへの参加をきっかけに、自分がプレーヤーになって事業をやろうと決めました。リノベーションは表面をおしゃれにすることではなく、奥行きのあるデザインを考えること。そして、作ること以上にその場を使いこなすことが大切だと思います。

Q2. お店を作ったことでたくさんのいい出会いが生まれました。

Q3. あえてフィルターをかけ、入りづらいお店にしていること。それでいいお客さんに巡り合えていると思います。

Q4. 組織は意思決定のスピードが遅いと思います。それが自分の性格的に合いませんでした。ビジネスを自分でやれば、思ったことをすぐその場でやってお客さんの反応を見ることができる。そのスピード感が面白いです。

Q5. どうリノベーションしても学校は学校。ここに通った人たちが懐かしい気持ちで帰ってくるような場所だと思います。自分だったら、自分の畑で作った野菜で食堂やったら面白いかな?
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Photo: 青山京平
Text: 那須ミノル