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鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン

店
2026.10.08

鎌倉R不動産が運営している「batonhaus」の店舗区画にて2026年10月10日にグランドオープンするレコード屋「FOLC records & arts(フォルク レコードアンドアーツ)」。
店主である成田佳洋さんは、これまで大磯にてレコード屋「Record Shop NRT」を経営されており、さらにレコード屋だけでなく大手CDショップのバイヤーから音楽レーベル「NRT」や音楽フェスティバルの運営、CDライナーノーツの解説執筆やラジオ・商業施設の選曲など、音楽に関するあらゆる活動をされています。

そんな成田さんがなぜ鎌倉でレコード屋をはじめることにしたのか。お話を伺いました。

鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン
店舗の中でレコードに触れる成田さん|ガラスにあるロゴと背景のレコードたちがマッチしている

成田さんと鎌倉R不動産との出会いは、鎌倉R不動産のお客様であるレコードコレクターの方がきっかけでした。その方は鎌倉R不動産のことをよくご存知で、私たちがめざしている“鎌倉から不動産を面白くする”という考えに共感いただいており、「彼が鎌倉で活動すれば、鎌倉がもっと面白くなるから一度会ってみて欲しい」とご紹介くださったのです。そのご縁があり、私たちが企画・運営している「batonhaus」の店舗区画を紹介させていただきました。(この「batonhaus」のことについてはまた別の機会にお話ししたいと思います。)

音楽に関して幅広い活動をされている成田さんに、まずはなぜレコード屋なのか。そのあたりを聞いてみたところ、さまざまな理由があるそうですが、「この世にはまだ聞かれていない良いものがいっぱいある」ということと、「音楽に触れる場所やきっかけを作りたい」という思いがありました。実際にレコードを見て触れて、その場で視聴したりして、お客さんと音楽を通じた会話ができる場所。そうしたリアルな場所が必要だと。

鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン
店内の様子|一枚一枚丁寧なコメントが書かれたレコードを見つつ、詳細について成田さんに話しかけてみたい

「FOLC records & arts」で取り扱う音楽はさまざまですがキーワードを挙げるなら「現代のフォークロア」。例えばブラジルやアルゼンチン、アメリカの現代曲から日本の国民楽派、ブラジルのインストルメンタル音楽まで。一見すると専門性が高そうに思われるかもしれませんが、どれも人間らしさがあってその土地の風景が感じられる音楽が集まっています。

店の名前にもなっている「FOLC」はフォークロア、つまり土着の民族音楽や大衆音楽を意味しているそうで、その中でもラテンアメリカ諸国の大衆音楽をさすフォルクローレから来ていると言います。そこに「records & arts」という言葉が付いているのもポイント。

「ただマニアックなレコードショップにしたくなかった」という成田さん。都心のレコードショップにあるような閉鎖的な空間でひたすらレコードを探すのではなく、他の要素もあるお店にしたかったそうです。店内には音楽制作でCDジャケットに使用するために知見を集めた結果、ある程度の量になってきた作家さんのアートブックも並んでいます。成田さんは「絵を見ただけで音が浮かんでくる作品(画集や写真集)」を探し続けているのだといいます。

鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン
ジャンルに捉われずに興味を持ってもらいたいと工夫されている

そして外壁の色も今回の店舗に合わせて塗り替えられました。この色には鎌倉で活動する色や塗装のデザインをしているCOATさんにも協力いただき、自らDIYで塗装。お店の名前のフォークロアな感じを出しつつ、格式高くならないように、なじみやすい面構えになる色や質感にこだわっています。

鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン
外壁塗装はCOATさんに協力いただき、フォークロアな色と質感が表現されている

最後に、なぜ鎌倉に出店することにしたのかを尋ねると、これまでやっていた大磯の店は、ありがたいことではあるが「わざわざ来てくれる」店になっていた。「生活に近いところで音楽を紹介する」という場を鎌倉で作れないか、と思ったことがきっかけだとのこと。
長年、レコードの仕入れで世界中の良い音楽を探し続けてきた成田さんにとって、実感としてあること。それは「その国に行ったら得られること(音楽)がある」ということ。
これだけインバウンドの訪日客が多いのであれば可能性はあるはずだと、成田さんは25年鎌倉に住んでそう思ったそうです。インバウンドと地域の人たちのつながりが生まれる場所を作りたいと考えた時に、実際に鎌倉の変化を体感してきたからこそ、今の鎌倉で出店する意味を感じているのです。

お話を伺っている間にもいくつものレコードをかけてくれ(話も脱線し続け)、会話をしていると、彼にとっての音楽の在り方に出会えることが私には素敵に感じられました。過去にはレコードを探しすぎてレコードアレルギーを起こしたこともあるそうなのですが、それでも成田さんはきっとあなたがまだ出会ったことのないレコードを屈託のない笑顔で紹介してくれます。

店の試験的な営業をしている間、常連さんはもちろん来てくれたのですが、ある日、店のまわりでジロジロと店内を見ている学生服を着た二人の青年がいたそうです。入ろうかどうしようか迷い続け、窓越しに店中を見ては携帯を見る。しばらくそれを繰り返し、最後に扉のドアハンドルに手を伸ばすのですが、また携帯をいじってどこかへ去っていった。そんな二人に、敢えて成田さんから声をかけることはしませんでした。音楽に出会う楽しい時間の第一歩を、自分で進んでくれる日を待っているのです。

店がグランドオープンしてからは、イベントなどもやっていきたいし、本やフリーペーパーを定期的に発信できればと考えているそうで、ここから鎌倉で新しい音楽の世界の扉が開いていくと思うと楽しみで仕方がないです。

鎌倉市御成町|鎌倉の街の角に音楽を。レコード屋「FOLC records & arts」がオープン
この外壁と窓の中に並ぶレコードやアートブックが街の風景に色を与えてくれる

はじめて成田さんに出会って、まだ物件のことは具体的ではない時に、彼が話してくれたことを思い出しました。それは「世界中にレコードの買付に行くと、いい街には交差点などの角にレコード屋がある。」ということ。そんな風景を鎌倉で作れたら、という思いに共感したことを覚えています。レコードが生み出す街の風景の変化にも注目していきたいと思っています。

※文・写真(鎌倉R不動産・小松啓)

名称

FOLC records & arts (フォルク レコードアンドアーツ)

業種

レコードとアートブックの店

URL

https://www.instagram.com/folc.jp/

住所

鎌倉市御成町8-41

営業時間

13:00–17:00

定休日

不定休(お店のInstagramでご確認ください)
*POP-UP出店日は、鎌倉のFOLC店舗はお休みとなりますのでご注意ください。

アクセス

JR横須賀線・江ノ島電鉄線「鎌倉」駅から徒歩3分