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山形ビエンナーレ2018「山のような」

9月1日〜24日 *期間中の金・土・日・祝日のみ開催

2018.08.22
山形ビエンナーレ2018「山のような」
「山形ビエンナーレ2018」メインビジュアル。モデルは初回から同じ、山形市内在住の女の子。(提供:東北芸術工科大学)

2014年から隔年で開催され、今年(2018年)で第3回目を迎える「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」。

今回は9月1日(土)~9月24日(月・祝)の週末(金・土・日・祝日)に開催されます。

山形ビエンナーレとは?

東日本大震災後の東北で、芸術を通じたまちづくり・場づくりをすすめようと、東北芸術工科大学主催で市民とともにつくってきた新しい「祭り」です。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
写真右から:根岸吉太郎(東北芸術工科大学理事長兼学長)、中山ダイスケ(同大デザイン工学部長/総合プロデューサー)、荒井良二(アーティスト・絵本作家/芸術監督)、宮本武典(同大准教授/プログラムディレクター)、三瀬夏之介(同大学院芸術工学研究科長/キュレーター)

芸術監督は、山形市出身のアーティスト・絵本作家の荒井良二さん。18歳まで山形市内で暮らした荒井さんは、過去2回の山形ビエンナーレをふりかえり、故郷の芸術祭に関わることで「気がつかなかった山形の良さに気づかされる」と話します。

山形ビエンナーレでは開催当初から、さまざまな市民講座やワークショップ、イベントを通じた市民参加が呼びかけられてきました。市民がアーティスト、デザイナーらクリエイターとともに活動することで、地域の魅力を見つめ直し、地域の課題をアートやデザインを通じてより良い提案に変えていくことがねらいです。

この思いは、過去2回に発表された作品やプロジェクトにあらわれています。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
「山形ビエンナーレ2014」でトラフ建築設計事務所が発表したドーナツ型のサッカーコート。(提供:東北芸術工科大学)

例えば、2014年の第1回では食をテーマとするアーティストが地域の女性たちとともに伝統的な保存食をリサーチしたプロジェクトがありました。地方都市の課題である中心市街地の空洞化に対して、街なかの広場に人が集まる遊びの仕掛けを建築家とつくったことも。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
「山形ビエンナーレ2016」では、画家・絵本作家のミロコマチコさんが山形・東北の野生動物を切り口に立体絵本を発表。会場では観客への朗読もおこなわれた。

市民が取材してつくる山形のガイドブックもあれば、身近な野山に生きる野生動物との体験談を集めて、絵本作家がオリジナルの絵本をつくるなど、東北の暮らしと歴史文化に光をあて、地域の〈これから〉を表現してきたのです。

今回のテーマ「山のような」

3回目の山形ビエンナーレのテーマは「山のような」。2014年・第1回目の「山をひらく」、2016年・第2回目の「山は語る」から続いて〈山〉が祭りの中心に置かれるのは、山々にぐるりと囲まれた盆地のなかの街、山形ならでは。

山形ビエンナーレ2018「山のような」

実は、今回のテーマは芸術監督の荒井良二さんが15年前に出版するはずだった絵本のタイトルでもあるのです。

絵本の主人公は、山で生まれ、山で育ち、山で暮らす少女「ヨーナ」。その「ヨーナ」が営む休憩所(茶屋)は、山の人、海の人、街の人が行き交う交流拠点です。山の人は、山の話や山の物を。海の人は、海の話や海の物を持ち寄ります。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
「ヨーナの店」店内には、地域のクリエイターが手がけたさまざまな品も並ぶ。

ここにはどんな物が集まるのだろう、どんな物語が繰り広げられるのだろう。山形ビエンナーレ2018では、子どもも大人も巻き込んだ市民参加型のプロジェクトとして、この絵本の世界がかたちになります。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
荒井良二さん監修のワークショップで子どもたちがつくった〈おまもり〉

2018年2月、記者発表がおこなわれた会場の背景には「ヨーナの店」。荒井さんと8組の家族が、半年間をかけてこの世界観をつくりあげました。山形ビエンナーレ2018の公式ビジュアルもこの店を舞台に撮影されました。

山形ビエンナーレ2018「山のような」

また、「山のような」というテーマには、ビエンナーレを通じて現在の山形を表す〈山のような〉作品を紹介すること、山形の過去・未来に光をあてる創造的なアイデアをたくさん〈山のように〉生み出す、という意図も込められています。

人を、街を、未来をつくる芸術祭

山形市の中心地である七日町で、街のシンボルである「文翔館」を中心に、東北芸術工科大学キャンパスにまで会場エリアが広がる山形ビエンナーレ。

「ビエンナーレ(biennale)」とはイタリア語で、「2年に1度の祭り」のこと。1年おきに祭があることをきっかけに、街にも変化が起きています。

山形ビエンナーレ2018「山のような」
山形ビエンナーレのテーマカラーはピンク。会期中は街のあちこちで見かける。

例えば、七日町の「シネマ通り」に並ぶ「とんがりビル」「郁文堂書店」「BOTA coffee」はいずれも、もともとあった古い建物に手を加え、新しく使いはじめたお店や活動拠点。過去2回の山形ビエンナーレでアーティスト・クリエイターとの出会いが生まれた場所でもあり、今年も公式会場となります。

山形の豊かな自然に囲まれる生活を選んだクリエイターや東北芸術工科大学の卒業生、昔ながらの里山の物づくりの技術を持った職人たちが活躍する場をつくるといった取り組みも、山形ビエンナーレをきっかけに日常に根付いてきています。

山形ビエンナーレ2018「山のような」

1回、第2回目の山形ビエンナーレは観客として参加し、来年度より東北芸術工科大学学長となる中山ダイスケさんは、今年の山形ビエンナーレの総合プロデューサーをつとめます。 これまで一市民として山形ビエンナーレを楽しんだ体験から、「山形ビエンナーレでは、市民とのつながりをつくる役割を果たしたい。アート、芸術、デザインはどんな人でも学べるというシーンを山形ビエンナーレでつくっていきたい。」と話します。

山形ビエンナーレ2018「山のような」

山形ビエンナーレに今年も関わってみたい、これまで知らなかったけど参加してみたいというみなさん、今後の情報をぜひチェックしてみてください。

山形ビエンナーレ2018

日時

2018年9月1日(土)~9月24日(月・祝) 

※週末(金・土・日・祝日)のみ開催

※開館時間・休館日などは施設による

会場

山形県郷土館「文翔館」、とんがりビル、郁文堂書店、BOTA coffee&BOTA theater、gura、長門屋ひなた蔵・塗蔵、東北芸術工科大学キャンパス

料金

入場無料(一部イベントプログラムは有料)

URL

https://biennale.tuad.ac.jp/2018/

主催

東北芸術工科大学(TUAD)