【鹿児島県出水市】地域と森のあいだに立つ存在として、私ができること / 株式会社WOODLIFE 牛浜愛彩さん
出水市高尾野町の江内エリアを拠点に50年以上にもわたり、林業を通じて山守(※)を営む『株式会社WOODLIFE』(以下:ウッドライフ)は既存の林業スタイルではなく、今の森を未来へ繋いでいく林業に取り組む「小規模持続型の林業スタイル」を目指しています。今回は昨年春から営業担当として入社し、出水地域内外を駆け回っている牛浜愛彩さんの今までのキャリアを辿りながら、お話を聞きました。
(※)山林所有者から委託を受け、山の管理や保護を行う専門家のこと。

小さな積み重ねが仕事のカタチに
高校卒業後、愛彩さんが最初に就職したのは地元のゴルフ場。
キャディーとして働きながら、さまざまなお客さんと接する日々だったといいます。
「最初は仕事に対して、そこまで深く考えていなかったかもしれません(笑)」
当時をそう振り返ります。それでも、厳しくもあたたかい先輩の存在が、少しずつ意識を変えていきました。
「“期待していない人には、怒らないよ”と言われたことがあって。それを聞いて、ちゃんと向き合ってもらっているんだなって思ったんです。」
現場を駆け回りながら、お客様一人ひとりに声をかけ、笑顔でいること。そうした一つずつの積み重ねが、仕事としてカタチになっていく感覚を、この頃から少しずつ実感していったとのだとか。
お客さんと話す中で、人それぞれにペースや背景があるのを知ったことも、今につながる大切な経験だったと誇らしげに語ります。

一人では成り立たない林業の世界
林業に関わるきっかけは、居酒屋で前職の社長と交わした、何気ない会話からでした。
”今、林業をやったら北薩の中で林業女子として第1号だよ”
そんな一言に、「林業って何をするんだろう?」と思いながらも、愛彩さんは新しい世界に足を踏み入れます。
「最初は正直、よく分からないまま入った部分もありました。でも、入ってみたら、先輩たちが丁寧に一つひとつ教えてくれて。林業の世界で頑張ってみようって自然と思えたんです。」
チェーンソーの扱いを覚え、山に入り、木と向き合う日々。そこで愛彩さんが強く感じたのは、“一人では成り立たない仕事”だということでした。
「自分が手を抜いてしまうと、周囲の人が大変な目に遭う。林業って、個人プレーじゃなくて、チームでやる仕事なんだって学びました。」
毎朝繰り返される安全の声かけや、何度も伝えられる基本の大切さ。それらは、後に営業という立場になってからも、愛彩さんの土台となっています。

地域との関わりをつくることから
林業の現場で5年ほど経験を積んだ後、転職を決意し、愛彩さんはウッドライフに加わります。
きっかけは、元々友人だった中尾氏とやりとりする中で
「何か私でもできる仕事ないですか?」
と自分を売り込み、営業担当として合流することになったのだとか。
「体力的に、ずっと現場は難しいなと思っていた時期で。でも、“現場じゃなくても林業に関われる”選択肢があると知り、それなら関わり続けたいと思ったんです。」
愛彩さんの営業スタイルはまず「売る」ことではなく、「関わりをつくる」ことから。
ウッドライフとして「この山を管理したい」と思う場所があったとき、その山の所有者を探すことから始めるのだそう。しかし、名義が亡くなった方のままになっているケースも多く、地域の人たちとコミュニケーションをとりながら、少しずつ手がかりをたどり、関係を紡いでいく。その積み重ねが、薪の営業やアオモジ(※1)の採取など、森に関するビジネスにつながっています。
(※1)クスノキ科の落葉小高木で、若い枝が青緑色で黒い模様が文字のように見えることから「青文字」と名付けられ、レモンのような爽やかな香りの実をつけ、爪楊枝や香料、生薬として利用される木のこと。


素直に聞き、受け止め、次に活かす
営業のスタイルは、誰かに教わったわけでないといいます。今までのキャリアや地域とのやりとりの中で、少しずつ見出してきてきました。
「私自身に特別な能力があるわけではありません。分からなかったら、素直に聞く。ダメなら現実を受け止め、それを踏まえて次のステップへ。その繰り返しです。」
そう愛彩さんは語ります。その姿勢が、少しずつ信頼を生んできたのだと感じました。
”●●さんから紹介してもらったんだけど”
”あの山の件で相談したいのだけど、話聞いてもらっていいかな?”
そんな相談がくるようになったとき、今まで積み重ねてきた時間の手応え実感するといいます。

誰でも森づくりを自分ごとにできる仕組みを
今後、愛彩さんが思い描いているのは、
「誰でもできる営業のカタチ」をつくること。
「今は私が一件一件回っていますが、誰でも引き継げるカタチにしていかないといけないなって思っていて。」
また、山の所有者が、管理された山の“ビフォーアフター”を実際に見られるような仕組みもつくりたいと話します。
「“きちんと管理すれば、こうなるんですよ”って、一緒に山を見に行けたらいいなと思っています。」
森づくりは、何十年、何百年という時間の中で続いていくもの。
その中で、自分の役割をどうつないでいくかを、これからも愛彩さんは模索しているそうです。

正解がない中で、挑戦を続けていき、森の未来を守る
「全部が手探りで、まだまだ何が正解か分からない状態です。」
そう不安を打ち明けてくれた愛彩さん。最後に合流して1年経つウッドライフについて、こう語ります。
「いろんなことに挑戦し続けられる会社だと思います。自分の声や気持ちも反映しやすいですし、それが地域の人たちとの信頼や森を守ることにもつながっていく。そこにやりがいを感じています。」
現場を知り、地域とつながり、森の未来を見つめる。
愛彩さんの仕事は、今日も一歩ずつ、着実に、森の未来とともに進んでいます。

株式会社WOODLIFEでは、週2~3日程度の勤務で働いてくださる方を探しています。
内容は、薪割りや、森の食材収穫に関する業務になります。パートや副業でもどちらでもOKです。
お問い合わせは公式インスタグラムか、メール(kagoshima.woodlife@gmail.com)までお願いします。
| 屋号 | 株式会社WOODLIFE |
|---|---|
| URL | |
| 住所 | 鹿児島県出水市高尾野町江内3242 |
| 備考 | ●公式インスタグラム https://www.instagram.com/kagoshima.woodlife/ ●公式フェイスブック |













