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カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!

2019.03.26

※終了しました。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!

3月9日の土曜日、福井市東郷地区の“福井ふるさと茶屋「杵と臼」”にて台湾式中国語を勉強する「カルチャーゴガク」の説明会が開かれました。

「カルチャー」で「ゴガク」って?それに台湾式中国語……?いったい何?ということで、ライター伊藤が説明会に行ってきました!

福井市の東郷地区は、福井市中心部から一乗谷へ向かう途中にあります。 昔からの街並みが残っている中心街の周りに、のどかな田園地帯が広がっている東郷地区。その中に会場となる「杵と臼」があります。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!
会場は東郷地区の杵と臼。福井の伝統的な民家様式の建物を改修して作られた農家民宿で、イベント等での利用もできます。今後は農家レストランとしての利用も検討しているそうです。
カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!
定員50人の予定でしたが、人気のあまり70人を超える人が詰めかけていました。

人でいっぱいの会場で話し始めたのは田中佑典さん。福井市出身の田中さんは、日本と台湾をつなぐ企画やプロデュース、執筆、クリエイティブサポートを行う“台日系カルチャー”のキーパーソン。(台湾や香港に暮らすように住むなど、アジアを舞台に活躍する「生活芸人」とも名乗ってるのだとか!)

まず田中さんが話し始めたのは、どうして「福井×台湾」ということを考え始めたかについて。 もともと地元福井と台湾をつなげることを考えていた田中さん。外国人向けのマップを作る仕事をきっかけに、福井での理解者やサポーターが増え、活動が次々と繋がり始めたことを詳しく紹介されました。

その中で田中さんが熱を入れて紹介されていたのは「台湾の人は、隙のある福井を魅力的に感じる」ということでした。

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田中佑典さん。2017年12月には東京・蔵前に台湾カルチャーを五感で味わうTaiwan Tea & Gallery『台感』をプロデュース。語学教室「カルチャーゴガク」主宰。著書に『LIP的台湾案内』(リトルモア)、福井と台湾をつなぐガイドブック『青花魚 サバ』。2018年度ロハスデザイン大賞受賞。 『ソトコト』にて「田中佑典、現在アジア微住中」連載中。

「(観光フェアのような場所で)田舎はどこの地域も”自然が豊かです”、”美味しいものがあります”と言っていたんですよ。でも、僕はそういったのは違うと思ったんです。(中略)”福井には空港がありません”、”新幹線も通っていない秘境です”と話したら、台湾の人はすごく興味をもってくれたんです」

そういった経験を重ね、田中さんが福井と台湾をつなぐものとして形にしたものが『青花魚(サバ)』でした。

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『青花魚』について詳しくは、こちらの記事もチェックしてみてください。 

福井と台湾を繋いでいる田中さん。 『青花魚』の制作時に編集部と親しくなった東郷地区・大野の方たちが「勝手に友好都市宣言」をしたり、『青花魚』を読んで台湾の方が福井へ来ることになったり、動きは大きくなってきています。

そういった動きの中で必要になってくるのが、ただ「来て!」というだけではなく、相手側の台湾のことを理解することです。理解のキーとなるひとつが言葉。語学を学ぶことで台湾とより良いパートナー関係を結べるようになると田中さんは考えています。

そんな中で、満を持して始まるのが「カルチャーゴガク」なのです。 お昼休憩を挟み、後半でその内容が語られ始めました。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!
お昼休憩では台湾茶のワークショップも。台湾出身で福井に住んでいる方が、お茶の淹れ方をレクチャーしていました。お茶請けに美味しい台湾のお菓子も!
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キッチンでは電鍋(台湾ではポピュラーな調理器具)を使って、饅頭(マントウ)を作るワークショップが行われました。大野の雪下人参を生地に、東郷のヨモギをソースに入れた特別な饅頭です。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!
タピオカミルクティー・湯圓・魯肉飯・ヌガーも販売されていて、みなさん台湾の味を楽しんでいました。

田中さんは「精度の高い翻訳機がある中で、語学を勉強する必要はあるでしょうか?」と問いを投げかけました。 翻訳機は”情報伝達の手段”。その対比としてあるのが実務的会話です。田中さんが教えるものは、その”中間”にある「コミュニケーション」だと説明されました。 日本人はつい完璧を求めがちです。けれど、実際は多くの「ちょっと話せる人」が福井には求められていると語ります。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!

田中さんが初めに語りはじめたのは台湾の歴史です。現在使われている言語を理解するためにも、台湾の人を理解するためにも、歴史を理解することは大変重要だと認識されているためです。 台湾語と台湾式中国語は違うということ、中国大陸の普通話との違いなどが分かってきます。 “今時の若者”といった雰囲気の田中さんが、台湾とそれに対応する日本の歴史を的確にまとめ話している様子には、心地いいギャップを感じていた参加者もいたのではないでしょうか。

カルチャーゴガク、いよいよ開講!Try to 台湾式中国語!
拼音はアルファベットを活用していて、日本人にも感覚的に分かりやすいです。添えられている不思議な記号は四声といわれる音の高低を表すもの。

次に話し始めたのは、大陸で話されている日本人が「いわゆる中国語」と認識している普通話と、台湾で国語とされている言語(便宜的に台湾式中国語と説明します)の違いでした。

使用する文字が簡略化していない漢字なので意味を推察しやすい点、発音が大陸の普通話よりも簡単である点を、台湾式中国語から勉強し始める利点として田中さんは紹介されています。

しかし、日本人にはハードルが高いと思われる点もあります。それは台湾式中国語の発音表記として使われる「注音符号」です。そこで田中さんは講座で、中国大陸で使われる「拼音(ピンイン)」という発音表記を採用しているそうです。 ご自身の経験をもとに、コミュニケーションとしての言語の「学びやすさ」を求め工夫されていることが伝わってきます。「田中式中国語です!」と言われていたのも納得です。

さて、参加者の理解が深まってきたところで紹介されたのが「台湾人と仲良くなれる魔法の言葉」です!

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「最初のこの言葉(拜拜を指し示す)は、”バイバイ”と読みます。”さようなら”は、”再見(ザイジエン)”だと思われているかもしれませんが、台湾人はほぼ皆んな”拜拜”を使います。僕よりずっと年上の人でも、別れ際は”拜拜〜”って感じなので、最初はびっくりしました」

「”謝謝”は日本だと”シェイシェイ”って言いますよね。僕もずっとそう思っていたんですが、実は拼音だと”xiexie”、発音すると”シィェシィェ”でイとエが全く逆なんですよ。さらに、台湾訛りだと”セーセー”というような発音になります。だから、”セーセー”って言うと、相手も『おっ?』と親近感をもってくれるんです」

田中さんはご自身のエピソードを話しながら、リアルなコミュニケーションで使え、台湾人と距離を縮めるきっかけになる言葉を紹介されていきます。

詰め込み型の勉強ではないのが説明会の時点でも参加者に伝わっているようで、聞いている皆さんは「へぇ〜」という声を漏らしながら聞き入っていました。

カルチャーゴガクの受講締め切りは3月末で、4月からスタートします。

締め切りがあるのは、受講者の希望を取りまとめて開講日・開講場所を設定するためです! 興味のある方は「仕事が忙しいから無理だろうな」と諦めず、「こんな時間に開いてくれるなら参加できます」と希望を添えてお問い合わせください。

受講費は全5回で15,000円。

特別編として「田中佑典と台湾へ行こう!」という企画もあるそうです(経費自己負担)。

問い合わせ/ カルチャーゴガク 福井事務局 culturegogaku.fukui@gmail.com

名称

カルチャーゴガク

TEL

http://lipasia.galaxy.bindcloud.jp/pg13.html

備考

お問い合わせは公式サイト内にある田中さんの連絡先まで。

募集〆切 3月31日まで