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山間地域の魅力・情報を発信、都市部へ届ける

インタビュー

2020.12.17

星が丘テラス1階に期間限定のPOP UP STOREとして出店している “ あいちの山里アントレストア2020 ”。 “ アントレストア ”とは、アントレプレナー (起業家) とストア (店) を組み合わせてできた造語です。三河山間地域(あいちの山里)(※)で生産された商品をお届けし、生産者さんの思いを繋げるためにあいちの山里アントレストアを起業した福田みやびさんにお話をうかがいました。
(※)三河山間地域は、岡崎市(額田地区)、豊田市(旭、足助、稲武、小原、 下山、藤岡の各地区)、新城市、設楽町、東栄町、豊根村になります。

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アントレストア店内にて、お店を営む福田みやびさん

ーーあいちの山里アントレストアというお店ができたきっかけは何ですか(以下、アントレストア)。
福田さん:山間地域の魅力あるものの都市部への流通があまりなく、そもそも知られていなかったりとか、地元で道の駅で販売されていたりする現状があって、それが果たして正解なのかという疑問がありました。そこで、こういう街で新しい流通経路を模索しようと思ったことがアントレストアが立ち上がったきっかけですね。

ーーお店が立ち上がるまでは何をなさっていたんですか。
福田さん:私は6年前に結婚がきっかけで愛知県の設楽町で暮らすことになったのですが、生まれ育ちは三重県の桑名市という所です。学生時代は実家から名古屋の大学に通ったりしながら、時折このエリアに出てきていました。設楽町に住んだ時は、今までの日常とは全く異なった感覚で、それがすごく面白いと感じていました。日々生活していく中で、一つどうしても気になったことがあって・・・。

それは、地元の生産物の情報が全く出ていないということでした。

そこで、5年前に自分で奥三河調査隊という名前を名乗って1人で情報発信を始めました。

Twitter、Instagram、Facebookを使って情報発信を始めて、ほんとに勝手に、奥三河の地域で自分がいいなと思った物だけを情報発信していたんです。奥三河のエリアを巡る中で本当に良いものがたくさんあって、なおかつそれが世の中に知られていないことに気づきました。それと同時に、作り手さん・生産者さんに会って思いをたくさん聞かせていただく機会もあり、「情報発信だけではなく、何か他に出来ることがあるのでは?」という思いが数年の間でふつふつと沸き上がってきました。

ある時、愛知県の山間地域で起業する人向けの支援をする「三河の山里サポートデスク事業 なりわい実践者」という事業が人を募集しているのを知って、思い切って応募してみた結果、私の事業計画書を採択いただきました。自分の想いをビジネスにしていくために、一人ではまだまだでしたが、県からのサポートで、8か月間メンターという各ビジネスに長けている人の支援を受けることができました。その時、同じ「三河の山里サポートデスク事業」として新たにここ星が丘テラスではじまったのが「あいちの山里アントレストア」事業なんです。

ーーアントレストアとして、これまで星が丘テラスに何度か出店されていると聞きました。ここまでの経験を経ての感想を教えてください。
福田さん:今回が3回目なのですが、1回目と2回目とは比べ物にならないくらいの規模で、日々挑戦させていただける環境に感謝しかないです。本当に面白いんですよ!いろんな方がお店にきてくださったり、奥三河の人がここに来たいって言って来てくれたりなど。この挑戦する場所を一緒に楽しんでくれる人が、いろんな形でできていることにすごいやりがいがあるな、と日々感じています。

例えば、1回目の出店の時にご縁があった星が丘テラスにあるQUONチョコレートさん。今回特別に新城ほうじ茶のテリーヌを作ってくださったんです。ほうじ茶と煎茶のパウダーを使ったチョコレートも作っていただいてるんですけど、とても美味しいですよ。常時販売しているのでぜひ食べていただきたいです。

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QUONチョコレートさんに開発いただいたチョコレート。ほうじ茶パウダー入り(上)、煎茶パウダー入り(下)。

ーー店内の内装とてもいい感じですね。

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店内の様子。
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アトリエチェルシーさんという足助の花師(華道家)さんが手掛けた、店内中央を彩るフラワーアレンジメント。

福田さん:ありがとうございます。これはアトリエチェルシーさんという足助の花師(華道家)さんにやってもらっています。あとは木と革の青山さんという設楽町の作家さんに家具や木枠などをやっていだきました。

花師さんは私が一緒に仕事がしたいと思って、今回お声がけして協力いただいた方です。店内真ん中の枝葉は会期直前に山から切ってきて、会期中にどんどんドライに変わっていくのを楽しんでいます。こうした素材の変化や見せ方が上手な方です。地元の人とても大事にしていて、お花のことは勿論ですが、考え方も尊敬しています。

青山さんは1回目の出店から空間コーディネートという形で一緒にアントレストアを作ってきた方ですね。

ーーこの先の展望について教えてください。
福田さん:生産者さんたちから「自分たちが作っているものは本当に売れるのか。」「値段の設定をどうしようか。」といったことを良く耳にします。継続的に販売することを考えて少し高めに値段を設定したものもありますが、皆さんの心配をよそに実際には店頭でよく売れているんです。
展望ということと少し異なるかもしれないですが、この活動を継続してやっていきたいなと。
こうやって山間地域の魅力をお客様に直接ご紹介させていただいたり、山間地域の方々がチャレンジできるような機会や場所があったら、もっと良いものを考えて想いのこもったものを皆さんにお届けしたいです。

ーー商品の一部をご紹介

山間地域の魅力・情報を発信、都市部へ届ける①グリーンルバーブのドレッシング:道の駅で売られていたおいしいドレッシングを街で売るために福田さんがリブランディングされてパッケージが新しくなりました。
③Albireo tea:無農薬のハーブを使ったハーブティーとフルーツをスライスにしてドライにさせています。すてきなティータイムにどうぞ。
②新城ほうじ茶:5種類もあり、お店では実際に香りを楽しんでいただき選んでいただけます。生産者の鈴木製茶さんは香りを作るのが得意で色にまでこだわってらっしゃいます。
④木と革aoyamaの木のカップとフラワーベース:夫婦お2人で手掛けています。軽くて丈夫なカップは家の中はもちろん、山やピクニックでも大活躍です。奥三河の木々の特徴や個性を引き出したフラワーベースはちょっとしたギフトとしてお求めいただけます。
⑤noixのメープルシロップ:設楽町の瓜膚楓の樹液からとれます。水を1滴も使わず自然の甘さだけですがとても濃厚です。カナダのメープルシロップと同じ糖度でさらさらしていて透明感があります。素材のおいしさを活かすように食べるのがおすすめ。
⑥木と革aoyamaのコインケース:奥さんの手掛ける革製品は艶が増して深い色へと変化を楽しめます。名刺入れにもキーケースとしてもお使いいただける商品です。
⑦ameのピアス:環境資源である再生プラスチックを使用し、ひとつひとつハンドメイドから生まれる、美しいクラフトブランド。ガラスのように光り揺れ動いてとても綺麗です。

文責:文責:愛知淑徳大学創造表現学部創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻 間宮ゼミ3年 林玲那、長田瑛里子

名称

あいちの山里アントレストア2020

URL

http://www.hoshigaoka-terrace.com/topics/detail.php?nid=1134&ts=1603952423

住所

名古屋市千種区星が丘元町16-50星が丘テラスWEST1階

営業時間

10/30(金)-12/27(日)
11:00ー18:00

定休日

毎週 火曜・水曜日

備考

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