「まずは自分たちが好きで楽しく!」福井県庁特命チャレンジ応援ディレクター寺井優介さん
インタビュー
2021年4月、福井県庁に新しく「チャレンジ応援ディレクター」というポストが設立。県知事からの特命を受けた寺井優介さんに、「チャレンジ応援ディレクターって何?」を伺ってきました。
インタビュー早々、マシンガンのように勢いのあるトークにたじろきましたが、底抜けに明るく、パワフルに福井県内を縦横無尽に駆け回る寺井さん。一体、どんなチャレンジを応援するのでしょうか?
【若者】を応援して【福井県のワクワクどきどきを発信する】
―まず、チャレンジ応援ディレクターについて教えてください。
どうも!COD(チャレンジ応援ディレクターの略)の寺井です!
CODは「【若者】を応援して【福井県のワクワクどきどきを発信する】」ことが役割です。
若者を中心とした日々チャレンジするプレイヤーたちと、行政の関係課や市町をつなぐ。そして、それらの事業を全国に向けて発信するというのが僕の仕事です。
今は、福井県にどのような若者がいるのか、どんなことにチャレンジしているのか?を知るために、プレイヤーのみなさんに会うため県内を飛び回っていて、1日3人くらいは話を聞いています。まだ具体的なゴールを定めずに、インプットをする期間ですね。
そして先日、僕をリーダーとして、関係課の職員14人で編成した部局横断型のCOT(チャレンジ応援チームの略)が結成されました!
―寺井さんのこれまでの経歴を教えてください。
僕は、福井県の嶺南地方、敦賀市の出身です。敦賀で18年間育って、東京の大学を卒業して福井に帰ってきて県庁に入庁しました。
小浜市にある県の出先機関の観光部署では、NHKの朝ドラ「ちりとてちん」に関する観光事業をやったり、県庁内のブランド課で恐竜キャラクターの「ジュラチック」の立ち上げをしたりして。いろいろな部署を経て、2021年4月にこの役職に選ばれました。
まずは100人会うこと!! そして、チャレンジャーの困りごとを知ること。
―今回の任命を受けて、どんなことをやっているんですか?
福井県庁職員とは言え、顔が見えないと意味がないので、いろんな方に会って話したことをまず自分のSNSにあげています。2、3か月で100人は会って、さらにその方が素敵だと思う人を紹介してもらっています。
(※寺井さんのFacebookページ、すごい勢いで更新されています)
福井県のプレイヤーの紹介を続けながら、プレイヤーが抱える課題などを洗い出せればと思っています。
特に共通しているのは「お金の問題」。行政の難しいところって助成金や補助金のあとは現場のフォローできないことなんです。今はどういう支援がいいのか有機的な活用方法を考えているところです。あとは、まちづくり・地域づくりしている人って「マンパワー不足」なのかなと思います。例えばそういう時に人を集めるお手伝いをするとか。
気軽に相談できる県庁職員がいることで、「チャレンジしたいことをワンストップで心置きなくできる」というのを目指したいです。
―寺井さん、なんだか楽しそうですね。
僕、県庁に16年いますが、今が一番楽しいですね!!こういうのって自分たちがまずは楽しんだ方がおもしろいじゃないですか。
地域の活動って20~30歳くらいまでの人たちの参加が減ってしまうんですが、ここの掘り起こしが大事だなと思っています。部活とか放課後クラブみたいに、「なんかあそこで楽しいことやってるぞ」っていう来やすい雰囲気と場所をつくりたい。
だからまず自分たちが率先しておもしろがっていたいんです。
「地域づくり」という看板より「好き」という気持ち
そして、まず「好きだからやりたい」ということが大事だなって思うようになりました。
地域づくりという看板はなくてもいい。例えば「よさこい」みたいに、これが好きだからやろうぜっていう集まり方がいいなって。そういう見せ方の変更、意識の改革っていうのをやっていきたいなとは思います。
それと、県庁が変わったなっていう雰囲気はつくりたいですよね。県庁は行政機関なので、どうしても無機質な対応になりがちなんですが、自分たちも県民であることに間違いはなくて。
僕のようなポジションができたことは象徴的なことなんだと思います。杉本知事は徹底現場主義で、めちゃくちゃ現場に行ってるんです。知事自身、Twitterを使って真面目なことからプライベートなことまで発信していて。結構ファンも多いんですよ。
(※県知事のアカウント福井県知事・杉本たつじ氏のTwitter)
まぁ、僕がこれ失敗しちゃうとこのポジションなくなっちゃうんで(笑)
実績もつくらなきゃいけないからこそ、楽しくやってイメージを変えたい。始まったばかりですけど、「好き」で「楽しい」からこそ、この仕事めっちゃおもろいです。