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【郡山・仲間募集】炭焼の炎よりアツい想いをもち、郡山のあたらしい地場産業を立ち上げる!炭焼職人/蓮沼清志さん

仲間募集

2022.07.28

かつて山間地域に暮らす人びとが、冬の仕事として手がけていた「炭焼」。化石燃料が主流になった今、ほとんど見かけることがなくなってしまいましたが、木材を切り出して家庭の熱源としていた時代では、炭焼はごく一般的な生活風景でした。今では、全国的に数少ない炭焼職人さんが郡山市内にいると聞き、取材班は逢瀬町にある工房へ。待ってくれていたのは、炭焼の炎よりもアツい想いを持つ、78歳のおじいさんでした。

【郡山・仲間募集】炭焼の炎よりアツい想いをもち、郡山のあたらしい地場産業を立ち上げる!炭焼職人/蓮沼清志さん
炭焼職人の蓮沼清志さん。手作業で窯の壁を積み上げているところ。

65歳、未経験で炭焼職人の道へ。

炭焼職人の蓮沼さんが活動しているのは、郡山市逢瀬町。「郡山自然の家」の近くにある山をすこし登ったところに、蓮沼さんが手がけている炭焼き窯があります。

蓮沼さんが炭焼職人の道を歩み始めたのは、今から13年ほど前、65歳の時のこと。ある日、テレビ番組で「白炭づくりの担い手が減っている」という情報を目にして、ハッとしたそうです。

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田んぼを抜けて、この坂を登った先に窯があります。
【郡山・仲間募集】炭焼の炎よりアツい想いをもち、郡山のあたらしい地場産業を立ち上げる!炭焼職人/蓮沼清志さん
この春からこつこつと、蓮沼さん自らの手によってつくり続けている炭焼き窯。

蓮沼さん:あれは2月8日のことだった。白炭の担い手が少ないとテレビで見て、すぐに動いたんです。自分がやらなきゃって。

それまで、東京で食堂や靴職人として働いたり、郡山でタクシーやバスの運転手をしたり、木材の製材所を立ち上げたりと、幅広く活動してきた蓮沼さん。つぎの働き方や生き方を見つめ直していた65歳という節目の時期に出合ったのが、炭焼職人という生き方でした。

しかし、蓮沼さんには炭焼のノウハウや経験がありません。そこで、実際に炭焼職人として活動している人に会おうと、福島県を中心に活動している炭焼職人を探してまわりました。

蓮沼さん:去年までやってたという人に出会って、いろいろ教えてもらえないか話をしていたんです。でも、その方が体調を崩してお亡くなりになってしまって。教えてもらえる人がいないから、自分でやるしかないと思ってね。そうしたら、ちょうどその頃、東日本大震災が起きて…。宮城に足を運んで、建物の修繕をする仕事をしながら、窯づくりに使える瓦を集めました。

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蓮沼さん:そして独学で窯をつくって、試しに炭を焼いてみた。そしたらね、灰まみれのクズ炭しかできなくて。毎日、郡山図書館に足を運んで、窯や炭づくりに活かせる情報がないか調べてまわりました。そしたらある時、紀州の窯に関する情報を見つけて、窯の写真も載ってたんです。そこに写っている炎の色が、紫色をしていた。それでね、自分がやっている窯は、焼く温度が低かったんだと気づいたんです。

それから改良を重ね、高品質の白炭をつくり出すことに成功した蓮沼さん。県内外の飲食店へ自ら足を運び、白炭を使ってもらえないか交渉したと話します。

福島は、白炭の材料となる「ナラ」の宝庫。

さて、この記事を読んでくださっている人の多くは、炭焼きと聞いてもピンとこない人がほとんどではないでしょうか。特に、蓮沼さんが手がけているのは「白炭(備長炭)」と呼ばれているもので、その性質は鋼のように硬く、たたくとキンキンと音がします。一般的に、炭と聞いて思い浮かべるのは「黒炭」だと思いますが、黒炭に比べて火持ちがよく、火力が安定しているのが白炭の特徴です。

白炭は、ウバメガシという木でつくられることが一般的ですが、福島県は植生地ではないため、蓮沼さんは主にナラの木を使って白炭をつくっています。

蓮沼さん:福島県は、ナラの宝庫なんです。ナラでつくる白炭は、熱カロリーが高いため高温でよく燃えるし、その熱が持続しやすい。ここでつくっている白炭は、わたし自身でナラを伐採するところからやっています。磐梯熱海あたりの山に入って、木を切ってくるんです。最近、バイオ燃料の注目が高まっているでしょ。ナラは、薪としても最適で、白炭をつくりながら薪の確保もできるんです。

残念ながら、木の伐採シーンは取材撮影できなかったのですが、興味がある人がいれば薪づくりの手伝いも受け付けているそうですよ。

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でこぼこ道を、ずんずんと進んでいく蓮沼さん。その足取りは軽く、私たち取材班よりも体力がある!

震災をのりこえて。炭焼き窯を、自らの手でたてなおす。

白炭の製造と販売が順調に伸び、軌道にのっていたところに、地震が発生。福島で暮らす人にとっては記憶に新しい、2022年3月に起きた福島県沖地震です。地震の影響で、窯は倒壊。白炭の製造が不可能になりました。

それでも、炭焼をやめることのなかった蓮沼さん。今の想いを語ってくれました。

蓮沼さん:わたしはね、炭焼を郡山の地場産業にしたいと思っているんです。炭焼は、雪が降らない場所であれば1年中稼働できるし、材料となる木の伐採によって今問題になっている森の保全にも一役買うことができる。この先、加工品や商品化をひろく展開すれば、産業の6次化も期待できます。そうすれば、働き先を探している人の雇用にもつながるし、担い手になってくれる人が見つかるかもしれない。先日もね、炭焼に興味があると行って、わざわざ足を運んで来てくれた人もいるんです。

そう話す蓮沼さんの表情はとてもイキイキとしていて、勢いがあります。

炭焼を生業に!興味がある人、手伝いをしてみたい人、大募集!

さて、蓮沼さんが活動している逢瀬町の拠点では、2022年夏の再稼働を目指し、窯づくりを進めています。窯づくりや炭焼に興味がある方、蓮沼さんに話を聞いてみたい方、手伝ってみたい方、職人という生き方に踏み出したい方、大歓迎とのことです!

蓮沼さん:炭焼の道を歩み始めて10年ちょっと。78歳になりましたけどね、この歳でも夢あるんですよ!炭焼を始めたい人、興味がある人、ぜひ気軽に来ていただきたいですね。私の経験上、炭焼を生業として生計を立てていくことも夢ではないし、女性も大歓迎です。このプロジェクトにかかわり、ともに盛り上げてくださる仲間をお待ちしています。

このお話を読んで、心が動いた方。ぜひ、ご連絡ください!

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屋号

楢・備長炭・ISM

住所

福島県郡山市逢瀬町多田野字石倉山37番地-1

TEL 080-6001-7817(蓮沼さん携帯)
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