「ぼくのたいき君」 その5・およげ!たい(や)きくん~の巻
連載
早春賦
春は名のみの風の寒さや、と日本の名曲「早春賦」で歌われるとおり、3月になって暖かい日が続くかなと期待しても、また雪が舞ったりする山形です。
そんなわけで、今回のたいき君探し、暖かな日差しのなか、馬見ヶ崎川の河川敷をのんびり散歩しようと思っていたのに、軽く吹雪に見舞われました。

春すら来ていないのに秋の話というのもなんですが、馬見ヶ崎川沿いには、毎年9月に開催される「日本一の芋煮会」で使われる巨大な鍋が鎮座しています。秋晴れの日に河川敷で芋煮を食べるのを楽しみにしている山形っ子は、きっとわたしだけではないでしょう。
鍋太郎をしばし眺めていたら、身体が冷えました。そこで立ち寄ったのが名店「たい焼き わかば」です。

鍋太郎から歩いて数分、山形市緑町にある「わかば」のたい焼きは、わたしが小さい頃から大好きな味。皮のほんのり焦げた香りに絶妙に甘く優しい舌触りのつぶ餡、もう間違いなく日本一美味しいたい焼きです。
消防署のたいき君
たい焼きを買い求めてふたたび歩き出します。そして、山形市の安全を守る消防本部前を通過します。

そしてふと、たい焼き、たいやき、たいき・・・たいき君、そうだった、たいき君探しの散歩をしている最中だったことを思い出しました。そしてふと顔を上げると、山形市消防本部の看板にっ!

いました!たいき君!せっかくなので、今回は買ったばかりのたい焼き君と、ずっと看板の中にいるたいき君のコラボレーションです。

子門真人が1975年に歌ったあのメガヒット・ナンバーの「たいやきくん」って、たいき君と似ているよなあ。もしかして、たいき君のモデルは「たいやきくん」なのかなあ、と考えながら、雪の中でわかばの美味しいたい焼きを食べ歩きしたのでした。
およぐ!たいき君
「およげ!たいやきくん」ならぬ「およぐ!たいき君」も実は結構いるのです。今回はわたしのコレクションの中から、泳いでいるたいき君をピックアップ。

よーくご覧ください。消印のなかに水球をするたいき君、そして、ハンカチには各種スポーツをするなかで泳ぐたいき君が確認できます。

べにばな国体の開催期間中、開催地ごとに異なるスポーツをするたいき君がいる消印が押してもらえていたのです。全種類のたいき君消印をコンプリートするのが夢ですが、なかなか困難です。当時を知る郵便関係者の方のお話もうかがいたいものです。うーん、たいき君探しは、大海を泳いで宝探しをするかのようです。
それでは、また次回。