real local 山形スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」 - reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【店】

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」

2025.07.16

肉とワインの魔法に酔う夜
〜七日町「肉とワインOHMA」で味わう至福のペアリング〜

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」

さて、今日も山形の素敵なお店訪問をしちゃうわよ。今回は、街中の喧騒からほんの少し抜けて、静かな七日町の裏路地に灯る一軒。そこで出会ったのは、肉とワインを知り尽くした「魔術師」、オーナーの岩本さんが手がける「肉とワインOHMA」。熟成された旨みが舌の上で踊り、グラスの中でワインが微笑む。今日もまた、かほりのワイン放浪は続く——

繊細系からガッツリ系まで、女子の心をわしづかみにするラインナップ

お店に入ったら、まずはドリンクメニューを端から端までガン見。…って、ちょっ、安! シャンパンがグラスで800円!?「安すぎじゃないの」って思いながらも、そんなの見ちゃったら頼まずにはいられないわよねぇ。というわけで、まずは乾杯代わりにシャンパンを。フランス・シャンパーニュ地方の「Veuve Pelletier Brut(ヴーヴ・ペルティエ・ブリュット)」。細かい泡がシュワシュワっと立ちのぼってきて、キュッと引き締まった酸味がまた気持ちいいの。お通し感覚でサラッと飲めちゃう、最高の“スタートの一杯”。ほかにもワインはグラスで常時8種類は頼めるので、好みを伝えれば好きなテイストのワインをチョイスしてもらえる。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
フランス「Veuve Pelletier(ヴーヴ・ペルティエ)」。かなりお手頃価格で1杯目に最高。
スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
黒板には、350円から選べる前菜、そしてガッツリ塊肉まで幅広いラインナップ。

そして、黒板にずらりと並ぶメニューを見上げてびっくり。350円からのお手頃な小皿料理から、ガッツリ系のお肉料理まで、肉食女子代表にはたまらないラインナップ。何から手をつけようか悩みながらも、やっぱりお店のテーマは「肉とワイン」。となれば、まずはお肉でしょ、ということで選んだのが「砂肝と半熟卵のサラダ」。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
これを食べずには始まらない砂肝と半熟卵のサラダ。

コリッとした砂肝の歯ごたえと、とろーっとした卵黄のまろやかさの組み合わせがたまらない。シンプルなんだけど、ちゃんとご褒美感のある一皿。砂肝はコンフィ(食材を低温の油でじっくりと煮た料理のこと)にしていて、絶妙な食感。

次に頼んだのは、「新玉ねぎのムースとジビエのコンソメジュレ」。スプーンを口に運んだ瞬間、「この手間暇半端ない!!」と思わず顔を見合してしまった一皿。ふわっと甘い新玉ねぎのムースに、何種類ものジビエからとった出汁のジュレが重なっていて、じんわり滋味深い味わい。まるでリストランテの前菜みたいな繊細さで、思わずにんまりしちゃう。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
新玉ねぎのムースとジビエコンソメジュレ

旨みの波状攻撃。肉とワインの無限ループ

メインは「北海道産牛ランプの炭火焼」。これがまた、やわらかくて上品で、ひと口食べるたびに思わずうっとり。じんわり広がる赤身の旨みに、炭火の香ばしさがふわっと重なって、赤ワインを欲さずにはいられない。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
北海道産牛ランプの炭火焼き。絶妙な火加減でワインを欲する肉質。

「何かワインのおすすめありますか?」と岩本さんにたずねたら、「じゃあ、これを」と4本のワインを出してくれた。このお店のワインは、岩本さんがご自身で仕入れて、店のセラーでじっくり熟成させていたものがたくさん。「ここぞ」というタイミングで出してくれるから、ワイン好きにはたまらないわけ。ワインの説明を聞いていると、その一言一言から岩本さんのワイン愛がひしひしと伝わってきて、もう、聞いているだけで嬉しくなっちゃうわ。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
お肉に合わせて、ペアリングを考えてくれる岩本さん。岩本さんのワイン愛がたまらない。

さて今回、このお肉に合わせたのは、イタリア・トスカーナの Chianti Classico Riserva “Le Baròncole”(キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ「レ・バロンコレ」)2017年。ワインの質感とお肉の食感が、ぴったり寄り添っていて。お肉、ワイン、お肉、ワイン……って繰り返しているうちに、口の中がもう大渋滞!でも、うれしい渋滞だから、ずっと抜け出せなくていいって思っちゃうの。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
牛ランプと熟成されたサンジョベーゼの完璧すぎるペアリング。口の中で幸せが止まらない。

チーズと食後酒で締める大人の夜

ここで終わらないのが、OHMAのニクいところ。なんと、チーズと食後酒のラインナップもすごい!フランス産のフロマージュが4種類もあって、そこから好きなものを選べるのも嬉しい。ローヌ産の熟成ミモレットに、ブルゴーニュのクセ強エポワス……聞いたことない名前もあるけど、知らない世界を知れるって楽しい。しかも、スタッフのマサキさんがめちゃくちゃ楽しそうにチーズの話をしてくれるから、ついワインもすすむし、チーズもとまらない。「じゃあ次はどれにしよう?」って会話が自然と生まれる。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
ワインも大好きなスタッフのマサキさんが一つ一つ丁寧に説明してくれる。
スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
食後酒も盛りだくさん。見ているだけでいい気分になっちゃうわ(笑)

フランス料理やワインをもっと日常に

「フランス料理やワインを、もっと気軽に楽しんでほしいんです」
そう話すのは、オーナーの岩本さん。その思いがあるからこそ、店名に“ビストロ”や“フレンチ”という言葉はあえて使っていない。肩ひじ張らず、誰もがふらっと立ち寄れるようにと、あえて選んだのが「肉とワイン」というカジュアルな名前。

お肉を待つ間に、フランス料理の前菜をちょっとつまんで、そこにワインが加わって——
「なんか楽しい」「美味しい!」そんな気づきを、このお店がきっかけになってくれたらうれしい。そして、そこからまた他のお店にも足を運んでもらえたら。岩本さんはそんな風に話してくれたわ。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
2021年11月2日にOPEN。コロナのときこそチャンスだと思って自身を奮い立たせていたとのこと。

お店を開いた当初から、目指していたのは地元の人が気軽に楽しめる場所。今ではその輪が少しずつ広がってきている。ゆくゆくは県外のお客さんにも、山形の良さを届けていきたい。
山形県産の食材やワインを取り入れて、さらに新しいステージへ——そんな未来も、きっとすぐそこに。

何より、このお店のいちばんの魅力は——やっぱり“心地よさ”。
料理を引き立てるワイン、ほどよい距離感の接客、落ち着いた空間。どれもが絶妙なバランスで寄り添っていて、ふと肩の力が抜けるような安心感があるの。

その空気をさりげなくつくっているのが、オーナーの岩本さんと、スタッフの皆さんの温かな心配り。気取りすぎず、でもちゃんと芯があって。この“ちょうどいい”おもてなしが、なんともクセになる。

気づけば、ついもう一杯。もう一皿。そんな風にゆるやかに時間が流れていく——
この“余白のある心地よさ”こそが、ohmaというお店のいちばんのごちそうだと思うわ。

スナックかほりのワイン放浪 vol.4「肉とワインOHMA」
看板娘のヒナコさん、狩猟免許も持っていて自ら山にも入るオーナーシェフの岩本さん、ワイン大好きマサキさん。

今日は、お肉とワインを全力で味わい尽くしたい!そんな夜に、迷わず訪れたい一軒。是非一度お試しあれ。

肉とワイン OHMA
https://www.instagram.com/OHMA_wine/