設計者ときどき食堂店主|アートアンドクラフト西面莉沙さん
リノベーションで建物を再生する会社・アートアンドクラフト。そこで設計者として働く西面莉沙さんには、もうひとつの顔があります。それは“食堂の店主”。
同社が運営するシェアキッチン「MAU」で期間限定の食堂を開きながら、仕事と“やってみたいこと”のあいだを行き来しています。
西面さんにとって「ふるまうこと」とは、どんな意味を持つのでしょうか。本業である設計の仕事と、副業としての食堂。そのふたつを行き来するなかで見えてきたこと、そして挑戦してみたい気持ちを後押ししてくれる「MAU」という場所について伺いました。

本業は「設計者」。想いをかたちにする仕事
――アートアンドクラフトに入社して8年目の西面さん。建築の仕事をしようと思ったきっかけは?また設計者として普段はどんな日常を送っているのでしょうか?
「学生時代は理数系が得意で、高校進学のときに好きなことを勉強したいと思い、理系の学校を選びました。もともと“嫌いなことはしたくない!”という思いが強い性格なので…(笑)。
大学進学を考えたときも理系の進路を探していたのですが、研究よりも興味が湧いたのが建築でした。それが建築の道に進む最初のきっかけだったと思います。
新築よりもリノベーションの方に興味があり、アートアンドクラフトの存在は大学時代から知っていました。ただ、新卒では設計者の採用がなかったため、最初は別のリフォーム会社に就職しました。その後、転職のタイミングでご縁があって採用していただきました。
設計の仕事はお客様の希望や想いを伺いながら、それをかたちにしていく仕事です。毎週のようにお客様との打ち合わせがあり、職人さんとの打ち合わせで現場に行くことも多く、忙しい日々を過ごしています。
建築の仕事はある意味“消去法”で選んだところもありますが、今でも違和感なく続けられています。長く打ち込めているので、自分に合っている仕事なんだなと思います。」


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ビルまるごとリノベーションの実験場|アートアンドクラフト天満オフィス
子どもの頃から続く、料理との身近な距離
――料理をするのは昔から好きだったのですか?
「子どもの頃からよく料理のお手伝いをしていました。父のお弁当を作ると1回500円がもらえるという“お小遣い制度”があって、お小遣い稼ぎに結構作っていました。進学で実家を離れてからも自炊はよくしていましたね。昔からひとりで何かに集中して作業するのも好きなんです。
あと、食にこれだけ関心があるのは自分自身の胃腸が少し弱いところも関係していると思います。体にいい食事にも興味があって、麹を使った発酵調味料を試したときに体質の改善につながることを実感して、より料理や食事への興味を深めるきっかけになりました。」

――食堂をやってみようと思ったきっかけは?
「『MAU』ができるちょうど1年くらい前に広い家に引っ越して、友人を自宅に招く機会が増えました。自然と料理をふるまうことも増えて、人にご飯をふるまうのはやっぱり好きだなと感じました。
もともと本業とは別に、副業のようなもう一つ別の世界を持ちたいという思いがあって、基本的に衣食住に関わることが好きなので、副業もその分野で何かできたらいいなと考えていました。
食にも興味があったので、副業にできたらより充実感を得られるのかなと。友人とイベント出店やキッチンカーの利用などもいろいろ考えていたのですが、なかなかハードルが高くて…。
そんなふうに漠然と考えていたときに、アートアンドクラフトが新しい事務所に移転することになり、1階に自社で運営するシェアキッチンができることになりました。タイミング的にも絶好のチャンスで、迷いなく挑戦してみようと思いました。」

「MAU」で始めたもう一つの世界
――本業をこなしながら副業として食堂にも挑戦。実際にやってみてどうですか?
「本業の設計業務が少し落ち着くタイミングを見て『MAU』に予約を入れています。最初は少し勇気がいりましたが、イベント出店やキッチンカーに比べたら、はるかにハードルが低い!食堂をするのに必要な環境が整っているので気軽にできるのが嬉しいです。
実際にやってみてわかることもたくさんありました。いちばん最初に挑戦したメニューはラーメンだったのですが、仕込みが追いつかなくて…。お客様に提供するまでにすごく時間がかかってしまいました。
事前にどこまで準備しておけばいいのか、実際にやってみて感覚を掴むことができ、とてもいい経験になりました。『食堂は仕込みが命!』です(笑)。」


――西面さんにとって「ふるまうこと」はどんな意味を持つのでしょうか。
「本業にも通じる部分ですが、やっぱり『喜んでもらいたい』という想いを叶えられるのがいちばん嬉しいですし、やりがいも感じます。
本業も結構忙しいのですが、スケジュールを見て『ここで食堂ができそう』と思ったら予定を決めています。その日に向けて試作したり練習したり、準備期間も楽しい息抜きや気分転換になっています。
自分の好きなことに打ち込めるのは心が満たされるというか、充実感がありますね。」


――西面さんのように、本業も続けながらやりたいことにも挑戦したいと思っている人にメッセージをお願いします。
「副業で何かを始めるには、気軽さや無理がないことがとても大事だと思うんです。ハードルが高いと、やりたいと思っていても遠い未来のことのように思えてしまって、なかなか手を伸ばすことができない…。
でも、気軽にできる場所があれば、構えずに挑戦することができます。私も『やってみたら?』と言われたときに、躊躇なくやってみようと思えました。
妄想だけで時間が過ぎていってしまうのはもったいないと思います。『ちょっとやってみようかな』というぐらいの気持ちでも、やってみたらそこから自信につながることもたくさんあります。もしかしたら、それでお客さんがついてくれる可能性もある。『MAU』は背中を押してくれる存在なのかなと思います。」

“やってみたい”を応援する場所「MAU」について
「やってみたい」と思いながらも、なかなか一歩を踏み出せない人は少なくありません。でも「MAU」には無理のない形で挑戦を始め、楽しみながら続けている人たちがいます。
「ちょっと興味があるんだけど…」そう感じていただいたなら、ぜひお気軽にお問い合わせください。飲食以外にも物販店舗やPOP UP、ワークショップなどでのご利用も可能です。
小さな一歩を「MAU」から始めてみませんか。あなたの“やってみたい”を応援しています。














