real local 福井【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん | reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【イベント】

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

イベント
2026.08.25

「福井で仕事をつくる人たち」は、福井各地に根を張りながら、地域に必要なものや動きを試行錯誤してつくり、仕事として続けようとしている人を招くトークイベントです。前回の記事はこちらからご覧いただけます。

第6回は2026年7月29日に開催。今回は聞き手に回った黒川がトークイベントの記事を書いていきます。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

 

【ゲスト】

・ふるかわ ともか|ライター/編集者/グラフィックレコーダー

1995年生まれ、福井県越前市出身。大阪大学人間科学部卒業。新卒で保険会社に入社し、全国転勤を経験した後、2020年に福井へUターンして独立。現在は福井を拠点に、ライター/編集者/グラフィックレコーダーとして活動中。ときどき季節の農業アルバイトもしている。フットワーク軽め。 趣味は、まち歩き、温泉、食べること。文章やイラスト、写真を通して地域の魅力や楽しみ方を発信するのが好き。防災士、FP2級。

 

【聞き手】

・黒川拓夢(くろかわ たくむ)|ユニクッカ 代表・デザイナー

福井県坂井市を拠点に活動するデザイン事務所「ユニクッカ」代表。書籍などの紙媒体をはじめ、映像、グラフィック、Web、空間デザイン、漫画制作や商品企画まで、領域を横断して幅広いデザインを手がける。また、学校の講師として教壇に立っている。 これまでに、ふだん当たり前に触れているコトをデザイナー視点で紐解く対話型の「それもデザイン?展」(2020~2024年/計4回)や、「出発展」「交差展」など数々の展示会を主宰。「展示会は見るのも、つくるのも好き」という純粋な思いで、人と人が交わる「場」を生み出し続けている。

 

・川上真理子(かわかみ まりこ) |ライター/季節仕事人

1996年千葉県生まれ。学生時代のフィールドワークで訪れた池田町に一目惚れして2022年に移住。ライター業と池田町での季節仕事(しめ縄や山菜採りなど)を生業にしている。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

今回のテーマは「伝える×地域」。

第6回目のゲストは、ライター、編集者、グラフィックレコーダーとして活動するふるかわともかさん。私とふるかわさんは同い年で、お互いにフリーランスでありながら、「ふくいクリエイティブホーム Cream」の窓口を担当している同僚でもあります。

普段から県外へよく足を運んだり、Uターンしてきたりと外からの視点を持っていることは知っていました。「福井で仕事をつくる」というテーマにピッタリだと思ったのはもちろん、さまざまな土地を巡っているふるかわさんの経験をもっと深く、いろんな人に聞いてみてほしいと思い、今回ゲストとしてバトンを渡しました。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

「いろいろやっている人」の活動の根っこ

トークの前半では、ふるかわさんがフリーランスになるまでの話や、普段取り組んでいる仕事や活動が紹介されました。

ふるかわさんはフットワークが軽く、よく県外に行っているのを知っていたので、根っからの好奇心旺盛なタイプなのかなと思っていました。しかし、実は就職活動で全国転勤の会社に入り、思い描いていたのとは違う環境で働き詰めて休職に至るという、挫折や苦悩の時期があったのは意外でした。

自分は最初から独立志向のようなものがありましたが、ふるかわさんの場合は環境とのミスマッチから一度立ち止まり、シェアハウス「森ハウス」での出会いを経て、少しずつ自分の居場所を見つけていったそうです。そんな背景を知ると、今「いろいろやっている」ように見える活動の根っこには、自分に合った環境を模索してきた切実な歩みがあったんだなと驚かされました。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

フリーランスの苦悩と、自分に嘘をつかないこと

トークの中で印象的だったのが、フリーランスという働き方に対する周囲の目についてです。

会社に所属していないと、何をしている人なのかを説明しにくい。自分自身も23歳頃にフリーランスとして活動していた時期があり、「フリー=定職に就いていない(社会に出ていない)」と理解されず、孤独を感じた経験があったので、非常に共感しました。

 

そんなふるかわさんの最初のフリーランスの仕事は、シェアハウスの友人からもらった、ツーリングサイトの記事を書く仕事だったとのこと。そこでつくったものを実績として見せ、次の仕事へつなげていく。そうした目の前の仕事の積み重ねが、今の活動の足場をつくっていったのだと思います。

フリーランスになりたての頃は、声をかけてもらった仕事をまず受けることも多かったそうです。けれど今は、報酬が高くても自分がすり減ってしまう仕事なら受けない。反対に、少し報酬が少なくても、意見を伝えやすく安心してやりとりができて一緒に仕事をして楽しいと思える相手との仕事を大切にしていると語っていました。

働き方の自由って、単に仕事を増やせる自由だけではありません。何を受けるか、誰と働くか、どこまで無理をするかを自分で決める自由でもあると思います。その判断の基準として、ふるかわさんは「自分に無理を強いることになりそうか」をしっかり見ているんだなと感じました。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

もちろん、生活のためのお金は必要です。収入が不安定だった時期には、最低限いくらあれば暮らせるかを細かく計算したというエピソードもありました。それでも、人と比べてどれだけ稼いでいるかではなく、「自分が生活できて納得して続けられるか」を大事にしてきた。 頭では分かっていても、つい周りと比べて落ち込んだり気にしてしまうのが普通です。だからこそ、自分の基準をしっかり理解し、その働き方を貫いている姿勢はなかなかできるものではないです。

トークの中でふるかわさんが「自分に嘘をつけない」と言っていたのが印象的でした。それは、好きなことだけを選ぶという意味ではありません。目の前の状況でできることを試し、それでも苦しくなるなら立ち止まること。自分の感覚を置き去りにしないこと。その積み重ねが、彼女にとっての持続可能な働き方になっているのだと腑に落ちました。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

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外の世界を見ながら、福井で仕事をつくる

多彩な活動をしているふるかわさんですが、自分が前に立って旗を振るよりも、誰かが始めたことを支えたり、まだ知られていないものを伝えたりする方が得意なのだと言います。「やりたいこと」を持つ人をサポートし、面白いものを人に届く形にする。その一貫した姿勢が、ライターやグラフィックレコーダーといった仕事に繋がっています。

トークの最後に、「福井で仕事をつくるとは?」という問いに対して、ふるかわさんはこう答えてくれました。

「自分の得意を生かしながら目の前の人の役に立ち、自分も穏やかに暮らすこと」

ふるかわさんにとって福井で仕事をつくることは、何か大きな事業を立ち上げることだけではなく、自分の得意を生かして目の前の人の役に立つこと。面白い人や活動を伝えること。地域で顔の見える関係を増やしていくこと。そして何より、自分自身も穏やかに暮らすこと。

誰と関わり、どんな場所で暮らし、どんな状態でありたいか。そのすべてを含めて、自分の仕事と生活をつくっていく。等身大で飾らない姿勢が印象的なトークイベントでした。

 

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トークアーカイブ(全編)のご購入について

全編は下記URLからご購入いただけます。ぜひご覧ください!
https://hororijapan.base.shop/

 

今回ゲストと聞き手の感想
ふるかわともか(ゲスト)

同い年で、同僚でもある黒川くんからのお誘いで登壇。これまでライティングやグラフィックレコーディングなど、スキル面で人前でお話しする機会はあったものの、自分の内面や人生について話すのは初めてでした。登壇前は、「2時間も話すことあるかな?」なんて思っていましたが、いざ当日を迎えると、2時間はあっという間に過ぎていました。

人前に立つトークイベントって、現在の活動やうまくいっていることに目が向きがちな印象がありますが、「今回はうまくいかなかったことも話していいよ」と聞いていたので、就職活動での失敗や、会社に行けなくなって休職したこと、そしてフリーランスになって苦労した話などを詳しくお話しさせていただきました。

このトークイベントのテーマは「福井で仕事をつくる」。トークの事前打ち合わせで、「あなたにとって、福井で仕事をつくるとは?」と聞かれて、なかなか答えが見つかりませんでした。私は福井に住みたくて帰ってきたわけではないし、もとからフリーランスになりたかったわけでもない。自分に合う生き方を探していたら、フリーランスにたどり着いただけなんですよね。当日のスライドに入れなきゃ!ということで、どうにか考えて、自分なりの答えを見つけました。でもこれが結構しっくりきています。

フリーランスの働き方を周囲から理解してもらえなかったことや、自分に嘘をつけないという話に、聞き手の2人から「わかる〜!」と共感してもらえたり、会場の皆さんもあいづちを打ってくださったおかげで、安心して話せる空間になりました。会場からたくさん質問をいただいたりと、前のめりで聞いていただけてうれしかったです。ありがとうございました!

黒川拓夢(聞き手1)

前回ゲストで登壇したとき「福井で仕事をつくる意味」を問われた際、私は「自分のフラッグ(旗)を立てること」と答えました。今回ふるかわさんの話を聞き、誰かが立てた旗の周りで彼女のようにサポートし、広く伝えてくれる人がいるからこそ、地域に仕事が根付いていくのだとパズルのピースが繋がった気がします。同世代のフリーランスとして、ブレずに自分の働き方を貫く等身大の姿勢に私自身も深く共感し、とても励まされた時間でした!

川上真理子(聞き手2)

意外と友達の話って深く聞くことが少ない。ともちゃんもそんなひとりで、今回のトークイベントで新たに知ることがたくさんありました。特に印象的だったのは、仕事を受ける受けないの線引きとして「自分に嘘をつかない」ことを意識しているという話。それから、内省を繰り返して自分の特性を見つけたこと。「めちゃくちゃまっすぐで真摯だな!!!」トークの途中から頭を占拠した感想。
今回はこれまでの回と比べて、仕事の技術面を聞きたくて会場に来てくれた方が多かった多かったです。きっとグラレコやライターとして名を馳せているともちゃんだからこそだろうなぁ。プロフェッショナルかっこいい!

 

次回のお知らせ

トークシリーズ「福井で仕事をつくる人たち」は、第7回を開催予定です!
今回ゲストが気になる次のゲストを呼び、今回ゲストが聞き手にまわる形でバトンを繋いでいきます。

【イベント報告】伝える×地域「得意を活かし目の前の人の役に立つ」福井で仕事をつくる人たちvol.6 ゲスト:ふるかわともかさん

第7回目は、2026年8月31日(月)19:00-21:00。ゲストはゲストハウスYAWNYAWNの高山祐香さん。

トークイベントのお知らせはこちらのインスタグラムで発信して参りますので、どうぞよろしくお願いします!