real local 山形ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園 | reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【地域情報】

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

地域情報
2026.08.15

 まぶしい太陽に蝉の声、そして、ワイワイと賑やかな夏休み中の子どもたちの声・・・。8月になると、自分の子どもの頃をふと思い出してしまいます。長~い夏休みは子どもの特権、という意識があるからかしら。楽しい日々が永遠に続くかのような気がしていた「あの頃」がなんとも懐かしい。そして、誰しも遅かれ早かれ世の「諸行無常」を知っていく。そんな切なさをも含むのが、夏という季節。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 というわけで今回、子どもの頃のわたしが夏休みに最もよく遊んでいた公園である「薬師公園」を訪れました。実家が近くですから、わたしにとってこの公園は最も馴染みのある場所。昔の自分に再会できたらいいな、と願いつつ、薬師公園でダルマ自転車に乗りましょう。
 そうそう、この日、私はダルマ自転車のほかに、趣味で集めている1世紀ほど昔に印刷された薬師公園の古い絵はがきも持参しました。100年前と現在の薬師公園を見比べてみよう!というわけです。自分の子ども時代どころでなく、100年前にタイムスリップごっこです。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 さて、薬師公園には池が2つあります。それらを「釣ってわるい池」と「釣っていい池」と区別してわたしたちは呼んでいました。つまり、一つの池は魚釣り禁止なのです。絵はがきが伝えるところでは「釣ってわるい池」が昔からある観賞用の池のようです。100年前と現在の池の両方をご覧ください。

 古い写真に写る人々はみな着物ですね。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

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 反対側から「釣ってわるい池」と薬師堂を望むと、こんな感じ。橋のかたちが変わっていないのが面白いです。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 そして、場所をちょっと移して、公園の中心にある薬師堂へ。現在の建物は、明治44年の大火の後に新たに建てられたお堂で、およそ115年の歴史があります。うーん、身近に歴史的な建造物があるというのは素敵なことだ。山形の誇りであります。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 さて、薬師堂の今昔比較。現在は、成長した木でお堂が隠れ気味ですが、建造されたばかりのときはスッキリ景色が開けています。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 お堂をながめているとき、薬師堂でおつとめをされている平吹さんが声をかけてくださり、中に入ることができました。そして、神様仏様のお話をうかがって、ああ、ここは山形市の要の場所なんだなあと思ったのでした。また、子どもの頃、お堂の入り口にいる仁王様が怖くて仕方なかったことを思い出したりもしました。今では頼もしくもかわいらしく見えます。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

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ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 薬師堂を出て、広大な公園内ですからダルマ自転車乗り放題。ダルマ自転車で最後に向かった先は「釣っていい池」。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

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ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 さあ、たこ糸とあたりめでザリガニ釣りです。夏休みの子ども時代追体験!釣れるのかっ?

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 あたりめが浮かんできてしまうので、石をおもりするなど工夫してみまして・・・見事釣れました!釣ったザリガニは即リリース。神様仏様のお話を聞いたあとですから、キャッチ&リリースはなおさら当然であります。

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

 薬師公園、昔から今までずっと山形を見つめて、そして、まるごと包み込んで見守ってくれているんだな、という気がしました。きっとダルマ自転車のことも広い心で受け止めてくれているはず。

 それではまた、次の公園で逢いましょう!


=== Park Information ===

ダルマ自転車がゆく! 第10回 @ 薬師公園

山形市〈 薬師公園 〉

毎年5月8〜10日の3日間にわたってひらかれる恒例行事「薬師祭植木市」。山形市の春の風物詩であるその祭りの中心地とも言えるここは、長く山形市民に親しまれている場所である。
お堂の佇まい、樹齢を重ねた大きな欅、いくつもの石碑……。出羽国分寺薬師堂を取り囲むようにひろがる空間は、ふだんは実にゆったりとして、自然が豊かで、長い歴史を感じさせる。この薬師公園は、かつては「千歳公園」と呼ばれ、山形県第一号の公園であったという(参照:佐藤孝弘山形市長の「市長のやまがた自慢」)。
本文中の古い写真のキャプションに「(山形名勝)千歳公園」と記されているのも、そのような事情によるのだろう。
グラウンドと遊具から構成される現代の公園とは根本からまるでちがう空間構成は、訪れる者の心を飽きさせるということがない。ここにはいつも季節の巡りがあり、木々や魚たち、カルガモなどの鳥たちの生命のきらめきがある。表情を豊かに変え、とどまることがない。100年の時を超えて、いつもあたらしい。じつに上質で奥ゆきのある公園である。(那須ミノル)

 

写真:佐藤鈴華(STROBELIGHT