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福岡ガイド2 ナイトライフ編、アートと音楽に触れる一夜

2015.06.19

福岡R不動産とreallocalでライターをしているジュンコです。私は20代前半に1年間ロンドンでファッションを学びながら現地のナイトライフにハマり、その後地元の北九州市から福岡市に移り住んで13年になります。
福岡では一般的に、夜の街と呼ばれているエリアが「中洲」と「親富孝通り」の2つあるのですが、どちらかというと「中州」は観光地として有名で、「親富孝通り」はカルチャーとして形になる最初のムーブメントが起こり始める場所、というのが私の中のイメージです。
今回は、そんな「親富考通り」にも触れながら、私も個人的によく行く今泉~警固~親富考通り~長浜と、福岡在住アーティストの作品や音楽が体験できるナイトコースをご紹介いたします。

コンパクトシティーの福岡では、歩きで十分巡れますよ。

福岡ガイド2 ナイトライフ編、アートと音楽に触れる一夜
夕暮れ時、特に人通りの多いアップルストアのある国体通りから、いっぽん南側へ入った今泉へ…。

■「mosaiq fukuoka」

福岡ガイド2 ナイトライフ編、アートと音楽に触れる一夜
右、アーティスティックな商品が並ぶ。土星のように見えるのは、抱き枕的クッション。

福岡出身のアーティスト作品から、世界を代表するミュージシャンのアパレルライン、インテリア、アート雑貨などを取り扱うアート系のセレクトショップです。美術館や一般のアパレルショップなどには置いてない品々が、その名の通り「モザイク」のように販売されています。新しい入荷商品にちなんだエキシビションや展示即売会も不定期で開催。アートや音楽に人一倍詳しいオーナーの人脈から、イベント情報なども自然と集まってくるので、まずはここからナイトコースをスタートさせましょう。

住所 : 福岡市中央区今泉1-18-48-202
ウェブサイト : http://www.mosaiq-fukuoka.com/

さて、クリエイティブ気分が上がってきたら、次はオシャレな路面店の多い大名の次のオススメへ…

■「DON’T FIND SHOP」

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店の前に立つ、シュールな人形アートがお出迎え。

こちらのお店はビルの4F。店の名前からも想像できるように、外に大きな看板はありません。お店を探す時は覚悟して探しましょう。ファッションでいうとストリートスタイル、音楽であればジャズやヒップホップ、電子音楽が好きな方には特にオススメしたいショップです。
九州を拠点に世界で活躍するクリエイティブ・レーベル「OIL WORKS」のレコードなどの音楽作品、そしてその音楽からインスパイアされたアートやデザイン、アパレルラインなど、インテリアから雑貨までもすべてオリジナル商品を取り扱っています。ちなみに不定期でレーベルとコラボしているアーティストを国内外から招聘し音楽イベントも開催しているので、ここでも情報収集はお忘れなく。

住所 : 福岡県福岡市中央区大名1丁目8-42-4F
Twitter : https://twitter.com/donotfind

夜はこれからなので、ここでいったん一休憩を入れましょう…

■「manu coffee」

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人通りの多い国体通りから一歩入ると、吹き抜けのある落ち着いた空間にホッと一息。

コーヒー豆は全て自分達でローストしているという人気カフェ4店舗のうちの一つ、manu coffee大名店。こちらのお店では深夜0:00まで営業している夜型の人達の味方。爽やかなイエローグリーンの壁には、一つ前で紹介した「OIL WORKS」アーティストによるペイントや、他のアーティストの作品なども各所に潜んでいます。コーヒー以外のドリンクやスウィーツも美味。お店の奥にはグリーンショップとコラボしたグリーンハウスのようなスペースもあり、忙しい街中のオアシス空間となっています。こちらでも地元のお店や作家さんが参加するマーケットやアコースティックライブなども開催されていて、季節によっては毎週末イベントがあるということも。スタッフもみなさん大変フレンドリーなので、福岡について質問するなら是非彼らにも聞いてみましょう。居心地二重丸で長居しすぎにご注意を。

住所 : 福岡市中央区大名1-1-3石井ビル1F
ウェブサイト : http://www.manucoffee.com/

次は、国体道路へ戻り、西に向かって警固方面へ…

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右手にモスバーガーが見えてきたら、左手にルービックキューブのような看板を探してください。見つけたら、看板下から地下へ…。

■「space terra」

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左上、入り口外の壁。手作り感満載な鍵盤入りの「S」の文字が印象的。(C) Space Terra

ジャズやロックを中心に毎日生ライブが聴ける、ミュージッククラブです。日によってはラテン系や実験音楽のイベントにダンスパーティーまで開催されている、コアな音楽ファンが集まるスポット。そこまで広くない小箱サイズの空間ですが、まるで西洋の劇場のように細かく段階分けされた客席のすべてから中央のステージが見えるようになっています。席に座るとなんだか教会にいるような感覚になり神聖な気分でライブを観覧できました。価格帯も観光地である中州に比べると大変良心的。

住所 : 福岡市中央区警固2-19-9百田ビルB1F
ウェブサイト : http://www.spaceterra.net/

生ライブに元気をもらったら、なんだかお腹がすいてきましたね。そろそろ夜ご飯の時間でしょうか。地下から出てきたら、左後ろ方向へ向いて30歩ほど歩きましょう…

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昭和を感じさせる細いビルが所狭しと並んでいる角の反対側に、細くて縦長いビルが建っています。 次のオススメはこちらのビルの1F、2F。

■「綾元」

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オーガニック素材をつかった小ぶりのシャリに大きくまたがる九州の新鮮なネタは新鮮そのもの。

イベント好きな大将はクラブイベントでも寿司を握り、誕生日にはケーキ型の寿司盛りをつくってくれたりと、サービス旺盛。日本酒はもちろんのこと寿司に合う国産ワインのセレクトも人気の秘密です。茶碗蒸し、もしくは汁物とドリンクがついた寿司セットも1300円からと大変お手ごろ。シャリがなくなれば閉店ですが、ほぼ毎日夕方から深夜遅くまで営業。ナイトコースには外せないお寿司屋さん「綾元」は、ビル1Fです。

住所 : 福岡県福岡市中央区警固2丁目15−23-1F
電話番号 : 092-732-0141

■「酒場月」

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右、通常ドアは閉じた状態。鍵がかかっていなければ営業中です。若干強めにドアを引っ張り入店しましょう。

「綾元」の隣にある、細長い階段を登ると、物腰のやわらかいオーナー「タックルさん」がお出迎えしてくれます。店内は各所に季節の生花が飾られ、キャンドルがメインの照明。高い天井と古い木造の建物に揺れる光がオーガニックな雰囲気を演出、なんだか自然と落ち着いた気分に。バー営業以外でもコアなジャンルの音楽イベントが行われたり、日曜日のお昼にはマーケットイベントも開催されています。DJでもあるタックルさんのバーの選曲は、音楽ファンが集まる夜の憩いの場として個性的なお客様も多く、移住組みも少なくありません。ちなみに1Fの「綾元」の寿司を注文することも可能。居心地のよい「酒場月」。ナイトコースでたくさん巡りたいなら、こちらも長居しすぎにご注意ください。

住所 : 福岡県福岡市中央区警固2丁目15−23-2F
facebook : https://www.facebook.com/goatrance2000

ここで一息つけたら、次はローカルカルチャーの詰まった「親富考通り」へ向かって北へ…

■「Kieth Flack」

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クラブミュージックからパンクのライブまで開催される1Fと2Fの2フロア。
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ちなみにお昼に下から見上げると…なんともユニークな外観。

去年20周年を迎えた老舗ミュージッククラブ「Kieth Flack」。ロック、パンク、ハウスやテクノにジャズから伝統音楽など、「流行」で終わることのないサウンドを提供するイベントを、ジャンルレスにセレクトし開催されています。多種多様なテーマを掲げ地元のトラックメイカーから国内外のアーティストまでが出演。週末だけでなく平日でもライブやDJイベントが行われている時があるので、自分好みのイベントを選んでから遊びに行きましょう。そして、音質にこだわるスタッフの手厚いケアが行き届いた音響から出力されるサウンドは、上質そのもの。音量はあるのに声を張り上げずして会話できる空間は、業界から「音好きのための聖地」とも呼ばれています。ここに行かずして福岡のローカル・カルチャーは語れないといっても過言ではないでしょう。

住所 : 福岡市中央区舞鶴 1-8-28マジックスクエアビル1F & 2F
ウェブサイト : http://www.kiethflack.net/

■「Bingo Love」

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右、3階建てのパルテノン神殿のような建物。お店は手前の角の2Fです。
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音質が心地いい「YAMAHA」のスピーカーが店奥の両脇に。

親富考通りのもう一つの老舗サウンドバー「Bingo Love」。このエリア周辺でイベント中に休憩しに来れる、憩いの場所。不定期で生ライブやDJパーティーなども開催されています。ガラス窓越しに覘ける裏通りの風景と、心地よい音量で流れるラウンジサウンドがこちらのバーの醍醐味。シャイな人はイベントに合わせて遊びに行くのもいいかも。

住所 : 福岡県福岡市中央区舞鶴1丁目8-2オベリスク天神2F
facebookページ : https://www.facebook.com/Bingolove.Fukuoka

一つ前に紹介した「Kieth Flack」も、こちらの「Bingo Love」も、親富考通りの裏通りにあります。 表側はどちらかというとコマーシャルで大きめの店が多く、お店の入れ替わりも激しいので、個人的には裏通りがオススメ。裏通りにあるお店では、純粋に音楽やアートを楽しむための社交場となることが多いので、女性一人でも安心して遊べる嬉しいスポットです。

■「やまちゃん」

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ラーメンも人気ですが、旬の一品料理は、どれもお酒との相性ピッタリ。(C) 2010 Nagahama Yamachan

飲んで、しゃべって、踊って…お腹がすいたら「Keith Flack」から徒歩3分のこちら、「やまちゃん」へ。店内には、今や大物となったシンガーやバンドのサイン入りポスターが壁いっぱいに貼られています。「業界で大物になりたいのなら福岡のライブであのラーメンを食べないとダメ」というウワサが立つほど有名なこのお店は、博多長浜ラーメンの発祥の地として知られる長浜の屋台の店舗バージョンです。大物になりたくてもなりたくなくても、細麺でさっぱりめの豚骨ラーメンは、個人的にもオススメ。屋台の延長のような雰囲気は、博多ならではな気分も味わえる場所なので、イベント後や夜の〆としての食事所に是非。

住所 : 福岡県福岡市中央区舞鶴1-4-31 舞鶴コーポラス1F
ウェブサイト : http://nagahama-yamachan.jp/tenjin.html

時間の余裕があるならば、荒戸のライブハウス「Peace」もチェックしましょう。

■「Peace」

福岡ガイド2 ナイトライフ編、アートと音楽に触れる一夜

「やまちゃん」から西へ歩いて20分、海沿いの夜景を見ながら歩くと30分、港近くにある町「荒戸」。最近、定評のある飲食店やイベントで盛り上がりを見せるエリアにあるライブハウスです。ここでイベントのない日は、バーとして営業する空間に遊びに行くことができますが、そのスペースでお店にある楽器を使い、自由にセッションができるようになっています。プロからアマチュアまで、ミュージシャンが楽器を通して出会える場所、そして新しいバンドやプロジェクトが生まれる場所でもあります。もちろん演奏しなくても、ここで生まれるライブサウンドを楽しみながらお酒を飲むことができるのは、福岡では唯一の場所ではないでしょうか。

住所 : 福岡県福岡市中央区荒戸1丁目9-22
ウェブサイト : http://www.peace-livehouse.net/

■「天神ゆの華」

福岡ガイド2 ナイトライフ編、アートと音楽に触れる一夜

3:00まで入浴できる、街中に一番近い天然温泉。(入館は2:30まで)
たくさん飲んで、たくさん食べたあとは、ここでしっかりデトックスしてください。泉質は、疲労回復、筋肉痛、関節痛などに効能があると言われているカルシウム・ナトリウム、塩化物温泉。平日から週末まで、私もここで何度もリセットすることができました。夜の終止符を打つには最高の場所です。

住所 : 福岡県福岡市中央区長浜1-4-55
ウェブサイト : http://www.tenjin-yunohana.jp/

今回ご紹介したものをすべて回ると夜が明けてしまいますが、イベントなどは日程によって大きく内容が異なり、開催していない日もあるので、必ずウェブサイトなどで確認してから遊びに出かけることをおすすめします。そして、今回ご紹介した場所は、アートや音楽を好きな人達がよく集まる場所なので、現場での生の情報収集もお忘れなく。嗅覚も味覚も、五感全てを全開にして、福岡の夜のカルチャーをお楽しみください。

(じゅんこ/福岡R不動産)