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福井のみなみの季節と養生 #1 / 4月清明「気血水と春の養生、黒河マナ」

福井の連載

2021.04.08

「福井のみなみの季節と養生(ようじょう)」は、福井の南に位置する敦賀で活動する養生デザインのお二人と季節ごとの養生についてお話していく連載です。

青木)養生デザインの青木です。春分が過ぎ、二十四節気では清明と呼ばれる時期に差し掛かりました。朝晩の寒暖差はまだ続きますが、少しずつ暖かくなり活動的になる季節です。草木と同じように、冬の間に縮こまっていた身体をうーんと伸ばして私たちものびのびと過ごしていきましょう。
牛久保)最近、身体や食事、季節のことが気になる年頃になったreallocal福井ライターの牛久保です。気になっているけど、養生について右も左も分からない。。この連載で色々アドバイスいただきたいです!
青木)第1回はこの時期に食べていただきたい敦賀の伝統野菜「黒河マナ(くろこまな)」と気血水(きけつすい)についてお話ししたいと思います。 

東洋医学の基本「気血水」

牛久保)既に分からない単語が。。黒河マナも気になりますが、気血水って何ですか?

青木)はい。気血水ですが、その名の通り「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つのワードです。これは漢方の視点で人体を考える時に基本となる考え方なんですよ。
東洋医学では、人の身体は 「気」「血」「水」の三つの要素で構成されていて、これらが満たされてうまく巡ることで健康を目指していくという考え方をしています。

福井のみなみの季節と養生 #1 / 4月清明「気血水と春の養生、黒河マナ」
気血水のイメージ(養生デザインさん提供)

気は生命エネルギー

青木) 気は簡単に言うと生命エネルギー。元気、勇気、やる気のように私たちが活動する力の元です。

牛久保)ことわざで「病は気から」ってありますね。

青木)そう!気にはからだを温める、からだを外から守る、など五つの役割があります。「気を配る」「気疲れする」という言葉もあるように使うと減ります。でも減っても食べ物で補うことができるので大丈夫!それから「気を張る」という言葉もありますよね。言葉の通り気を張って、からだにバリアを張り、からだを外から守る働きで風邪や病気から身を守ってくれるんです。

血は栄養のベルトコンベアー

青木)次に、血(けつ)は血液とその働きのことを指します。血は身体のすみずみに栄養を運んでくれてうるおいとなるもの。体温や呼吸を一定に保つ役割も持っているんですよ。また、精神活動の元になるものとも言われています。この血が十分あると気持ちが落ち着き、意欲的に活動したり動くことができます。反対に十分満たされていないと、眠れなかったりイライラしたり。なかなか意欲的に動くことが難しくなってしまいます。

青木)牛久保さん、生理前にイライラします?

牛久保)心当たりめちゃくちゃあります!
青木)それもこの血が減ってしまうことで起こる現象と言えるんですよ。この血が不足すると他にも、目が疲れやすかったり不安になったり、肌や髪がカサついたり。日常の中のなんとなく不調に感じる部分、思い当たる方も多いのではないかと思います。

水は潤いと不要なものの調節係

青木)最後に、水は体内の血液以外の体液を指します。水には皮膚や内臓をうるおす働きと老廃物を身体の外へ排出する働きがあります。この働きが滞ると排出がうまくいかずむくみや冷えの原因にもなってしまいます。

養生とはこの気血水をしっかり満たして、バランスを取りながら健やかなからだと心を維持を目指します。からだの声を聞くことがポイントです。これから少しずつ身につけていきましょう。

春の養生「目を休ませよう」

牛久保)春の養生って何をすればいいですかね。ここだから白状しますが、最近、パソコン作業で目が疲れているのと、ストレスを言い訳に、ポテトチップスをバリバリ食べたり暴飲暴食しがちです。。

青木)ああ、それはまさに目の疲れから「血」が消耗していますね。春は目の季節とも言われています。家にいる時間が長くなると、スマホをみたり本を読んだり、この1年で目を使う時間が増えた方も多いかもしれません。毎日酷使してお世話になっている目。この時期は特に日常の中でも少しずつ休ませてあげてくださいね。
牛久保)まずはこれだけやっておけば良いってことありますか?
青木)朝、目が覚めたら、まずお日様の光を浴びましょう。
牛久保)それだけでいいんですか?
青木)はい。まずそこから始めましょう。
冬の間は陰(いん)の季節。どうしても身体の中の陰の気が強くなります。気持ちが塞ぎがちになったり、眠気が抜けなかったり、なかなかやる気が起こらなかったり。特に牛久保さんは、冬の晴れ間の少ない北陸暮らしに馴染みがないから、余計に辛いかもしれませんね。

福井のみなみの季節と養生 #1 / 4月清明「気血水と春の養生、黒河マナ」
2021年1月の福井駅前。福井は曇天と大雪の冬でした。

なので、まずはお日様に当たって身体が目覚めるスイッチをいれる。これを意識してみてくださいね。頑張りすぎなくて良いので、お日さまの光や温かさから心にも身体にも元気をもらいましょう。からだも心も少しずつゆっくり準備をはじめてくださいね。
牛久保)頑張りすぎない。。いい言葉だ。。
青木)そう。まだ始まったばかりですから。大事なのは楽しく続けていくこと。一年を楽しむにはスタートで疲れると持たないですからね。

伝統野菜「黒河マナ」

青木)では、最後にこの季節おすすめの野菜を紹介します。春は葉物のお野菜がたくさん出てきますね。冬の間に不足しがちだった栄養をたくさん含んでいるのでおすすめです。今回紹介する黒河(くろこ)マナもそんなお野菜の一つです。

黒河マナは江戸時代から、敦賀の山奥、黒河川(くろこがわ)の源流近くの村で育てられてきた青菜です。旬はちょうど今頃3月下旬から4月上旬。つぼみや葉は柔らかく、茎は少し歯ごたえがあります。独特の濃い風味の中にピリッとした味がクセになる春の味です。炒め物や、おあげと一緒に煮浸にしていただくと美味しいんです。辛さが気になる方は卵炒めもいいですね。
牛久保)ニュースで見ましたが、今年は豊作だそうです。でも福井市だと滅多にお目にかかれない。これは敦賀で食べなければ!
青木)そうですね。からし菜、春菊、アスパラガス、にら、キャベツ、今出てきた春野菜を摂っておくと良いです。冬の間になかった緑の野菜を食べることで、冬場に不足していた栄養を補って身体を整えましょう。

福井のみなみの季節と養生 #1 / 4月清明「気血水と春の養生、黒河マナ」
黒河マナが届きました!ぴりっとした風味の美味しい青菜です。