「ぼくのたいき君」 その8・山寺のたいき君~の巻
ますますつながる仲間
「ぼくのたいき君」を読んでくださっている方からの声がジワジワと届くようになり、わたくし、本当に嬉しくて感激しています。この1ヶ月の間にわたしの手元にやってきてくれたたいき君はこんなにたくさん!Aさま、Bさま、Mさま、Nさま、Tさま、ありがとうございます。

一方で、山形の街角にしぶとく生き続けるたいき君を探すことの大変さも痛感しています。たいき君を探すこと・・・、それはまるでツチノコを探すかのよう、いや、違うな、たいき君は確かにうじゃうじゃ存在していたのだから。絶滅危惧種のたとえばニホンオオカミの痕跡を探して記録する仕事の困難にちょっと似ているかもしれません。とりあえずは、ツチノコ探しにうつつを抜かす人みたいにならないように気をつけたいな、そう思うのです。
電波でつながっていた仲間
さて、この春先に蔵王の山小屋のたいき君まで案内してくれた山岳会のKさんが、かなり珍しいたいき君グッズを見せてくれました。

これはアマチュア無線で交信した相手と交信した証として交換するQSLカードというもの。当時、べにばな国体開催記念局が立ち上げられて、その局と交信した人だけがもらうことができたカードです。こんなたいき君カードがあったとは!と驚きました。

で、さらに驚いた展開が待っていました!実はわたしも小学生の頃アマチュア無線の免許を取っており、一時期、無線の交信に夢中になっていたのです。今回、30年以上前の交信記録を見返してみたところ、山岳会のKさんと無線で交信、しかも、実家の近くで会っていたことが判明!たいき君が再会させてくれたわけです。すごいや、たいき君!
山寺へ
とある日曜日、たいき君がつなぐ縁に感謝しながら、Kさん、そして同じ山岳会仲間のAさんとともに、山寺にたいき君さがしに行ってきました。
かつて山寺の駐車場には、たいき君の看板がありました。

この写真を撮ったのは2008年の5月。ガラケーのカメラで撮ったため画質とサイズが淋しさを帯びております。あれから17年。今回これを探しましたが、もうなくなっていました。うーん残念。
霊験あらたかな山寺ですから、たいき君に出会えるという御利益を期待しつつ、山寺の奥の方を散策してみました。「千手院観音 垂水霊境」の看板のほうへ進みます。

しばらく山の中を歩いていくと、空洞ができた岩に出会います。この洞穴で修験者たちは過ごしていたそうです。

自然が作った異空間に圧倒されて、しばし、たいき君を探していることを忘れていました。その後、山を下りまして、山寺のお土産屋さんの通りを歩いていると・・・

もう営業なさっていないらしい床屋さんのガラス戸に!

いました!たいき君!この日出会えた唯一の山寺のたいき君です。よかった。
求ム!仲間のご協力!
闇雲に山形を歩き回ってたいき君を探すのはいよいよ大変になってきているなあ、と今回思いました。

ですから、これからのたいき君探しに一番必要なのは、仲間との連携だ!と強く思うのであります。このコラムを読んでくださっているあなた!たいき君の居場所を知っているよ、あるいは、秘蔵のブツがあるよ、という方、ぜひご連絡をお待ちしております!駆けつけます。どうぞよろしくお願いします。
それでは、また次回。