real local 郡山「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん - reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【インタビュー】

「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん

インタビュー

2022.09.29

「まちにもっとBARやお酒の文化を広めていきたい!」という思いを持つサトー酒店の佐藤伸行さん。そんな思いを聞くうちに、BARやバーテンダーのイメージがみるみる変わっていきました。

郡山は「おもてなしの街」なんですって!
「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん
みなさん、「BAR」にどんなイメージを持っていますか?

学生である私にとって、「BAR」は正直、あまり親しみのあるものではありません。踏み入れる勇気がないどころか、生まれ育った郡山のまちにどんなBARがどのくらいあるのかがまったく分からない、そんな状況です。

そんな私に「郡山にもたくさんのBARがあるんだよ。」と教えてくれたのが、サトー酒店の佐藤伸行さん。伸行さんは、まちの酒屋さんであり、バーテンダー。

そんな伸行さんは、「郡山にBARやお酒の文化をもっと広めていきたい!」という思いを持っています。

会社員からバーテンダー、そして酒屋の社長へ。

伸行さんがバーテンダーになったのは今から10年前。それまでは会社員として働いていましたが、東日本大震災をきっかけに、「自分の本当にやりたいことはなんだろう?」と考えるようになり、バーテンダーの道へ。

これまで勤めていた会社を辞め、バーテンダーとして修行を始めました。

そして、さらにその4年後の2016年、サトー酒店の社長となります。

「もともと母親が酒屋をやっていたんですけど、お店を閉じることになったんですよね。僕は継ぐつもりはなかったんですが、やっぱり母が少し寂しそうにしていたので、引き継ぐことにしました。BARで働いてもいたし、自分なりのやり方でお酒を仕入れたり、取引先へ卸したりできるんじゃないかなって思いました。」

そうして酒店を営み今年で6年。「6年でだいぶ働いたな。」と伸行さんはつぶやきます。

僕たちの仕事は、お酒の魅力を広めていくこと。

酒屋さんの主なお仕事といえば、お酒の販売や飲食店への卸売りを想像しますよね。しかし、サトー酒店はそれだけにとどまりません。

「お酒のよさをみんなに伝えるのも、うちの仕事です。お酒に対して悪いイメージを持っている方や、間違った認識をしている方が多いのが現実です。そうではなくて、「お酒って楽しいんだよ。」ってことをみんなに知ってもらいたいですね。そのために、イベントに出店したり、セミナーを開いたりしています。」

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イベント出店の様子。2019年、福島県猪苗代町で開催された「オハラブレイク」。
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たくさんのお酒関連の協会とつながりのある伸行さん。協会の方を郡山にお招きし、お酒にまつわる資格講座などを多く開催しています。写真は、テキーラマエストロ資格取得講座の様子。

BAR初心者にピッタリのお店、NEIGHBOR

「お酒の魅力を広めたい!」という思いは、サトー酒店の直営BAR「NEIGHBOR」にもあらわれています。

「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん
郡山駅前に位置する「NEIGHBOR」

NEIGHBORは他にはない特徴を持っています。それは、「試飲」ができること。お酒を10ml単位という少ない量で飲み比べることができるんです。

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「試飲ができる角打ちBar」
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ウイスキーの飲み比べ。同じ「ウイスキー」でもその味やパッケージやビンの形が様々

伸行さんは、NEIGHBORのことを「BARの練習台」だと呼びます。

「お酒にそこまで詳しくない方でも、試し飲みを通して自分の好みのお酒を見つけることができます。あとは、BARに行き慣れていない方にとって、BARのルールや雰囲気を学んでもらうような時間になったらいいですね。」

「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん

そして「BARの練習台」以外にも、NEIGHBORは、もう一つの顔を持ちます。

「うちは、まちのBARや飲食店の「案内所」でもあるんです。酒店としてたくさんのお店に卸売りをしている関係で、どのお店にどんなお酒があるのかを紹介することができます。「このお酒が好きなら○○に行ったらいいよ!」っておすすめするんですよ。ひとことにBARと言っても雰囲気がさまざまなので、その方のニーズに合った場所を紹介します。」

NEIGHBORで試飲をしながら好きなお酒を発見し、その好みや行きたい雰囲気に合ったBARを紹介してもらう。これなら「踏み込む勇気がない・・・」と思っていた私でも、BARに踏み出せそう!

郡山のBARは「おもてなし力」が最高峰!

そんな郡山のBARの案内人でもある伸行さんが語る、郡山のBARの魅力は「おもてなし力」。

「郡山は昔、「東北のシカゴ」と呼ばれるくらいダークなイメージがありました。その中で、「このままではダメだ」と動き出したのが、郡山の老舗バー「THE BAR WATANABE」さんというBARです。ここの初代マスターがサービス・おもてなしの質を高めていこうとしたことで、今では郡山は「おもてなしの街」とも言われるようになったんです。バーテンダーって「お酒をつくるだけの人」ではなく、「おもてなしのプロ」なんです。東京からいらっしゃった方も郡山のBARのおもてなし力に驚くくらいです。全国トップクラスなんですよ。」

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郡山駅前アーケードにたたずむ「THE BAR WATANABE」。お店までの道は洞窟になっています。駅前にこんな場所があったなんて・・・!

「おもてなし」って具体的にどんなことなんでしょう?接客業だから、笑顔でお話をしたり、丁寧にお見送りをすることなんかを想像した私に、伸行さんはこんなことを語ってくれました。

「おもてなしと言っても、ただたくさん話しかければいいというものでもありません。お客さんが何を求めているのか、常に観察して、先回りして考えるんです。ときには「話しかけない」ことが最高のおもてなしだったりもします。バーテンダーは、人の心を癒やすことも、一緒に楽しむこともできる。人に寄り添う仕事なんです。こう聞くと、バーテンダーのイメージが少し変わるでしょ?」

「おもてなしの街・郡山」にBAR文化をもっと広めたい。 サトー酒店 佐藤伸行さん

「real local 郡山 学生編集部」が実際にBARを体験!

「お酒は好きだけどそこまで詳しくないし、BARは私には場違いなんじゃないか・・・。」そんなふうに思っていた私ですが、伸行さんのお話を聞くうちに、BARのイメージ、バーテンダーのイメージが変わっていきました。

そしてそして、今回「real local 郡山 学生編集部」は、伸行さんサポートのもと、BARの練習をすることに!私たちがドキドキワクワクしながら郡山のBARを体験した様子をまとめた記事、その名も郡山BARMAPを近日公開予定!ぜひ郡山のBARを知る・楽しみたい時の参考にしてみてください!

TEL 024-983-4515
屋号

NEIGHBOR(ネイバー)

URL

https://liquor-sato.com/

住所

福島県郡山市中町7-14

備考

サトー酒店

住所:福島県西白河郡矢吹町中町344
TEL:0248-42-2624
FAX:0248-42-2689

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