real local 大阪職と住の同居のススメ|薬膳カフェMANA HOUSE | reallocal|移住やローカルまちづくりに興味がある人のためのサイト【インタビュー】

職と住の同居のススメ|薬膳カフェMANA HOUSE

インタビュー
2026.11.04

阪急池田駅ほど近く、洋館付きの古民家の薬膳カフェ。薬膳ランチは予約制で、マルシェやワークショップなどのイベントも不定期で行っています。物件は、アートアンドクラフトがリノベーションし、大阪R不動産で入居者募集を行った賃貸物件。 住んでいるのはMさんご夫婦で、カフェはMさんとTさんが共同で運営されています。

職と住の同居のススメ|薬膳カフェMANA HOUSE
左からTさん、Mさん、Mさんのご家族

風邪を引いたら…

――早速ですが、まずは「薬膳」の魅力について簡単に教えていただけますか。
 
Mさん:香港は健康寿命が世界一で、風邪を引いたら薬じゃなくて、薬膳茶の露店に行ってお茶を飲むらしいんです。漢方とはまた違うんですよ。薬っぽいものじゃなく、普通の食材と同じように食べられて、癖もなくて食べやすいものばかりです。
 
私は長い間エステの仕事をしてたんですけど、内側から綺麗になることに興味が傾いてきて、本格的に勉強をしようとするために学校に行って。60を超えてから学校に通い始めて。息子にはその歳で新しいことすることに驚かれはしましたけど、応援してくれました。
エステしてた頃にお客さんが悩んでたことの原因が、全部とは言わないですけど、分かってくることがすごく多くて、薬膳は面白いんです。もちろん内側のことだけじゃなくて、クレンジングが肌に合っているかとかそういうことも大事ですが(笑)
 
Tさん:目を使うと「血」を使うので、目が疲れてるって人は大体「血」が足りてない人が多い、とか。

薬膳には国家資格がなくて民間のスクールで資格を取れるんですけど、資格によってはテストの採点は中国で行われるものがあったりするんですよ!(笑)

理想にドンピシャの物件

――こちらの洋館付き古民家に入居を決められたきっかけは何ですか?

Mさん:私はそこに住んで仕事がしたいという思いがあったので、「店舗ができる住居」がまず条件でした。和洋折衷の古民家で、縁側があって、広い庭があって……、という物件を2年くらい探していて。ここが、思い描いていた物件にドンピシャだったんです。残すべきところは残してあるけど、リノベーションで水回りをもう綺麗にしてくださっていたのもありがたかったですね。

――すごい、理想にピッタリだったんですね。では池田で探されていたわけではないんですね。

Mさん:池田は1回も来たことがなくて。内覧の時に初めて来ました。それまでは神戸に長い間住んでいて、近畿中あちこち探していました。最後はもう東京の青梅でもいいかなと思ったりしていました(笑) 賃貸で、縁側があるような立派な古民家ってなかなか見つからないんですよ!

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Mさんお気に入りの縁側。庭は「知り合いの庭師さんに来てもらってて。自然樹形に戻すっていうのをやってもらってるんです。ローコストローメンテナンスで。垢抜けた感じになって気に入っています」

――初めての場所で不安はなかったですか?

Mさん:もちろん不安はありました。でも大阪市内から電車一本だし、都会だけど田舎っぽいというか、落ち着いた感じで住みやすそうだなって。

デメリットが何もない

――確かに、お客さんの来やすさとご自身の住みやすさが良いバランスかもしれないですね。職住一体のメリットはどんなところでしょうか?

Mさん:通うのはしんどいし、時間もお金ももったいないので、私にとってはデメリットが何もないです(笑) 仕事でやり残したことも思い出した時にすぐ取り掛かれますし。

Tさん:逆に私は暮らしと仕事の切り分けがしたいタイプなので、家からここまで通っています。電車で20分くらいですけど、私にはその方が向いていますね。

――向き不向きがありますよね。カフェをお二人で始められた経緯は?

Tさん:Mさんとは、前に働いていた薬膳カフェで知り合ったんです。そこで働きながら、私は場所を持たずに個人で薬膳茶販売の活動をしていたのですが、やっぱり場所がないとダメだなと思って。最低限の荷物だけ置けるようなこぢんまりとした場所を探そうと思っていた矢先、Mさんが良い物件が見つかったから二人でやらないかと誘ってくれたんです。賃料的にも二人で割れば割安になって広い場所を借りられるし、二人ならできることの幅も広がるし。
こんな広い場所があればなんでもできる、と思いました。実際、玄関横の洋室では薬膳の食材を販売していますし、2階の空きスペースをサロンに使おうという話もしています。まだサロンまでは手が回っていませんが(笑)

職と住の同居のススメ|薬膳カフェMANA HOUSE
洋館部分では薬膳の食材を販売中

――カフェの他に、マルシェやワークショップもされているんですよね。

Mさん:より地域に開かれた場所になるように、知り合いづてに繋がりができた人たちをお誘いしてマルシェを開催しています。カフェには近所の方も遠くからのお客さんも来てくれているんですけど、もっと薬膳の輪を広げられたらなあという思いで季節ごとのセミナーも始めました。

――素敵ですね。これからの展開も楽しみにしています!

ご自身が思い浮かべていたものにピッタリの物件と運命的とも言える出会いを果たされたMさん。それぞれが個人事業主のMさんとTさん、「二人ならいろんなことができる」というお二人の言葉を体現しているような空間でした。

職と住の同居のススメ|薬膳カフェMANA HOUSE店内には書籍スペースも。
「当初はここ(カフェの一部)で仕事しようと思ってて、書き物してる風景もいいかなと思ってたんですけど、いつもお客さんに座られてる笑」とのこと。
 
店舗付き住宅という選択肢

職住一体の暮らしは通勤時間も賃料も節約できるだけではなく、店舗部分が地域に開いていくことで地域にとっても住宅部分にとってもいい効果をもたらしてくれます。
2倍の賃料を払えば単純な2倍以上の広さの物件を借りられる、というのが一般的な賃料相場の常識であるなかで、ルームシェアなどの空間シェアは珍しくなくなってきたスタイル。それと同じように、広い空間を用意し、住居と店舗という複数の役割を持たせることは賢い選択肢に思えます。

一度始めたらやみつきになってしまいそうな職住一体の暮らし。初めての事業には、広めの住宅を借りる感覚で店舗兼住宅を選択してみるのも、アリかもしれません。

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屋号

薬膳カフェMANA HOUSE

URL

https://www.instagram.com/manahouse_ikeda/

住所

大阪府池田市室町1-24