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【長野】リアル書店を開いて思うこと ch.books(チャンネルブックス)

手前味噌で恐縮ですが、私(島田浩美)が経営する小さな本屋「ch.books(チャンネルブックス)」を紹介します。

【長野】リアル書店を開いて思うこと ch.books(チャンネルブックス)
ch.booksの外観。花屋の「つぼみ」と、革細工屋「IVY PRODUCTS」とが連なる三軒長屋です。

オープンは2011年。場所は長野市南県町の路地の一角で、築90年ほどの古民家を改装した建物です。取り扱うのは新刊本で、テーマは「旅とアート」。共同経営者でグラフィックデザイナーの青木 圭が美術系大学出身であることから「アート」に、そして、私はかつて2年ほどバックパッカーで世界一周旅行をしていたことから「旅」というテーマにたどり着きました。

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テーマは「旅とアート」。とはいえ、最近は客層に応じて暮らし系の書籍も増えました。

 

そもそも、なぜ、便利なネットストアも増えた時代に、新刊のリアル書店なのか。

「もともと雑誌に触れることが好きなんですよね。書籍にはないパッと見の美しさ、広告にはない時間差、クリックやスクロールじゃ得られない、めくったときの静電気がピリピリいって、インクの匂いがふわ~ってする感じ。あれは雑誌独特のもので」

とは弊社代表でもある青木の弁。

でもそれだけではなく、青木自身、高校生の頃、何気なく手にしたフリーペーパーがきっかけで美術系大学をめざすようになったことから、「昔の自分と同じように、将来に悩んでいる若者にとって何らかの刺激になるような雑誌や本を提供する場をつくりたかった」との思いも込められています。

また、私も、世界一周旅行のきっかけは『深夜特急』をはじめとする大学時代に読んだ書籍でした。

自分たちの価値観とか直感に従って選んだ本が、かつての私たちのように、誰かの人生のヒントになったら。設立の背景には、そんな思いが込められています。

そんなch.booksの特徴は、1階が店舗、2階がデザインや編集の事務所になっていて、1階と2階は吹き抜けでつながっているところです。

これにより、2階で作業をしていても1階のお客さんと顔を合わせることができます。本を通じて、人と人がつながる場所になったらいいなと思っています。

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2階から階下はこのような吹き抜けになっていて話ができます。写っているのは、お隣「IVY PRODUCTS」の店主・高橋元康くん。

ちなみに、私と青木は、かつて同じ長野市内の出版社で働いていた元同僚でした。当時は寝る間も惜しんで働き、私は会社のことを密かに「不夜城」とよんでいました。

そんな中で、前々から青木が「いつか本屋をやりたい」と話していたこともあって「やるなら今でしょ!」というタイミングがあり独立。それに際して考えたのが「そろそろちゃんと寝られる仕事したいね」ということでした。

「ちゃんと寝る」こと、そして「ちゃんと(アイデアも)練る」こと。そんな意味を込めて「チャンネル」という名が生まれました。ま、ダジャレですが、そんなユーモアも、私たちch.booksの魅力ということで。

【長野】リアル書店を開いて思うこと ch.books(チャンネルブックス)
実は事務所内で2匹の猫も飼っています。「くつした」は開店直後の2011年の真夏に裏の駐車場で生まれ、もう1匹の「くま」は、ある日突然どこかからフラッとやってきました。

また、設立当初は、本屋としての宣伝と、自分たちがどのような編集やデザインを得意としているかも発信するために、隔月で『チャンネル』というフリーペーパーを発行していました。

「チャンネルvol.120115月発行)」の冒頭に記した言葉を以下に引用します。

==

未曾有の大震災を迎え、あらゆるものが行き詰まり、

試行錯誤しながら新たに動き始める時代に入ったと感じています。

ただでさえ「出版不況」といわれている現代において、

東北や太平洋岸の大きな工場や倉庫が浸水し、

紙もインクも不足している今。

でも、そんなときだからこそ、読むことを通じて

何かをひらめいたり、こころくすぐられたり、

はっと気づくような新しさを発信できる、

長野県に生きる私たちにしかできない誌面をつくりたいと思いました。

==

今回の記事を執筆するにあたり、約6年ぶりにこの言葉を読んで、まさに初心に返る思いでした。

ちょうどch.booksの開店準備をしている頃、東日本大震災があり、建物改装のための建築資材は不足し、紙もインクも手配が難しかったのです。

そうしたなかで、本屋という場所をつくる意味、フリーペーパーを出版する意味を自分なりに考えました。

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2011年5月から3年間発行していた『チャンネル』。

 

その後、おかげさまで「チャンネル見たよ」というお客さまからデザインや編集、ライティングのお仕事をいただく機会が増え、そちらの仕事に追われて現在はしばらく休刊しています。

しかし、自分たちが興味をもったものを掘り下げて取材し、記事を書くことはとてもやりがいがあり楽しいものでした。

また「チャンネル」を出したことで強く感じたことがあります。それは「情報発信をする場には、情報が集まってくる」ということ。だからこそ、目下の目標は「チャンネル」の復活。決意を新たに頑張ります。

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2014年からは社員が増えました。グラフィックデザイナーの星野智世さんです。

 

それと、もうひとつ、ch.booksの特徴を。2013年より平日朝730から「朝カフェ」を営業しています。店に立つのは、こちらも前職の元同僚の“愛ちゃん”(出版社はカフェも経営していました)。

実はch.booksがある場所、裏通りながら、ちょうど官公庁やオフィス街が近く、朝の通勤客が多い通りなんです。ドリンクはテイクアウトができ、イートインの場合はカフェを楽しみつつ店内の本を読むこともできます。ぜひ、お気軽に遊びにきてくださいね。

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カフェには通勤の常連客やご近所さん、長野市内のバックパッカー宿に宿泊している旅人などさまざまな人が訪ねてくれます。
【長野】リアル書店を開いて思うこと ch.books(チャンネルブックス)
ホットコーヒー250円、水出しアイスコーヒー300円、スコーン250円~など。店内の一角にカフェスペースがあります。

 

名称

ch.books(チャンネルブックス)

業種

書店/カフェ

URL

http://chan-nel.jp/

住所

長野市南県町1069

TEL

026-219-5687

営業時間

11:0020:00(平日7:3013:00は朝カフェも営業)

定休日

木曜(朝カフェは営業)

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