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おもちかえりなさい

2020.04.15

いつかこの問題が収束した時に
「おかえりなさい」って⾔ってもらえるように。
今は「#おもちかえりなさい 」

おもちかえりなさい

ご飯をテイクアウトして、「#おもちかえりなさい」 というハッシュタグをつけてSNSに投稿することで、⾃分のお気に⼊りのお店、⾏きつけのお店を応援することになればいいなという想いを込めて。

41⽇、福岡県でも、⼟⽇の外出⾃粛の呼びかけがあり、ますます飲⾷業界が苦しくなる中、突如現れたこのハッシュタグ。

おもちかえりなさい
#おもちかえりなさい で検索すると、美味しそうなご飯の写真と、投稿者⾃⾝の⾔葉でお店が紹介されている。

42⽇にスタートして、414⽇現在、TwitterInstagramも含めると約3000件の投稿が。

「あのお店テイクアウトやってるんだ!」

今まで知らなかったお店も含めて、リアルタイムで提供されている飲⾷店のテイクアウト情報を得ることができる、新しい共通のワード「#おもちかえりなさい」が⽣まれた。

今回は、そのワードを⽣み出したお⼆⼈、下田さんと木下さんにお話しを聞いてみることにした。

おもちかえりなさい
ラブエフエム国際放送株式会社ビジネスデザイン室 下⽥ 浩之 さん
おもちかえりなさい
The Village Project 木下 拓也さん

──「おもちかえりなさい」というワードにしたのは、
「おかえりなさい」とかけて。

下⽥   現在、ツイッターとインスタグラムでユーザーのおすすめテイクアウトをアーカイブする  #おもちかえりなさい  という取り組みを行っています。

おもちかえりなさいは「おかえりなさい」と「おもちかえり」という二つの言葉を合わせた造語です。
新型コロナが終息したときに飲食店にお客さんが戻るきっかけになればと思いネーミングしました。

強く訴えかけて、投稿を促すことはいくらでもできると思うんです。

例えば今、飲⾷店がこれだけ⼤変で、とか、コロナウイルス、という⾔葉もどんどん使って感情に訴えかけるというか。
⽀援とかお願いというキーワードもそうだと思うんですけど。

きちんと真実を伝えることは大切だと思うんですが、そういう⾔葉で刺激をして投稿してもらうというよりは、みんなが自然と投稿できるような流れを作れたらと思ったんです。

つらい状況を、つらい言葉で解決していきたくなかったというか。

それと、これまでなかったテイクアウト文化をつくるためには、みんなが進んでテイクアウトを楽しんでいるということも重要だと思ったので。

なので今回設定したハッシュタグについても、できるだけ柔らかい⾔葉にして、企業色などもあまり感じられないようにしています。その方が⽇常的にインスタを投稿する時にも違和感なく使えると思ったんですよね。

──きっかけは?

下⽥   2⼈で、SAVE THE SPACEの取り組みについて話していて、
(
3⽉に発⾜された、ライブハウスや劇場を守るために補助⾦を、という署名運動。ミュージシャンも含め、30万筆以上の署名が集まった。)

自分たちも何かできないか?ということになって。

福岡というローカルに置き換えた場合、飲食店のスタッフとの距離も近いし、その分、生の苦しい声が伝わってきやすい。
だからこそ、スピード感をもって事業者や飲食店を具体的に支援できる方法ってないかと話していたんです。

で、「じゃあテイクアウトじゃない?」って話が出てきたんですよね。

──ツイッターからはじめてますよね?私はインスタで⾒たんですけど。

下⽥  最初はツイッターで始めて、いつの間にかインスタにもみんなあげてた。

この取り組みが始まって⼀週間ちょっと経ったんですけど、このタイミングになって、天神サイトを入口にする人よりも、他人の#おもちかえりなさいの投稿を見て「これなんだろう?」って⼊ってくる人たちが多くなりました。

そうなった時にやはり違和感なく投稿できるかということが大事になってくるんです。飲食店支援という意識ではなくて、おいしいから、楽しいから投稿する。みたいな。みんながレコメンドしてるのを⾒て、そういうのだったら私もやってみようかなっていう。

そうなると⾃然とみんな、⾃分のお気に⼊りのお店をあげますよね。
結局ツイッターの投稿よりインスタグラムの投稿の⽅が活発になってきているのも、そういう潜在的な意識があるからこそだと思います。

──テイクアウト情報をただ集めるのではなくて、ひとつのハッシュタグでまとまるっていうのがすごくいいなって思いました。

下⽥   色々とテイクアウト情報まとめは出てきていると思うんですが。どれが良いとか悪いかとかないと思うんです。
すべて必要だし役に立つ情報です。

僕たちの場合はまずテイクアウトするって行為をムーブメントにして、みんなが積極的に投稿する流れみたいものを作りたかった。

そのために必要と思ったのが、ツイッターで上がってくる

「ここおすすめです」

「めっちゃおいしかった」

のような感想付きのコメントです。だからツイッターを選びました。

検索しづらいという声も多少いただくのですが、現在は#おもちかえりなさいにエリアが紐づく形で新たなハッシュタグが生まれています。

僕たちがルールを決めたり、お願いをするのではなくて、投稿者があげたいと思ったその気持ちで情報がアップデートされていく。
そんなことが理想的だなと思っていたので、これはうれしい変化ですね。

また「こんな取り組み最⾼、福岡!」とか、テイクアウト情報に直結してない情報もツイッターにはたくさん上がっています。
これも、情報が整理されすぎていないからこそ、生まれるものだと思っています。

この取り組みの盛り上がりを感じられたり、整理されすぎていないからこそ、⾃由な雰囲気や一体感が⽣まれるんです。
あとは、SNSをやってないお店をどう巻き込んでいくかが今後の課題ですね。

木下   ツイッターって興味のある投稿をリツイートするから、こういうのあるからみんなに⾒て欲しいっていうナマのメッセージを届けやすくて。

一方的な情報じゃなく、意⾒の交換とか、共感が⽣まれやすかったりするのがツイッターらしさじゃないかと思います。

あと、この情勢なのでリアルタイムの情報というか、例えばお店⾏ったのに休業してた、みたいな情報が投稿されてたら、休業してるんだってわかったり。

インスタはストーリーズではあげるかもしんないけど、わざわざ投稿でそういう情報はアップしないですよね。
情報の速さっていうのもツイッターならではかなと。

──飲⾷店のお知り合いから声かかってますか?

木下   めちゃくちゃかかってます。

今⽇も飲食の先輩から、

「俺も参加したいけど野間やもんなー」って。

いや、いいですよ全然、参加してくださいよって。
実際に天神サイトの⽅でも違う地域の #おもちかえりなさい 情報もリツイートしてるし、別に場所がどうこうではなくて、良いと思ったら自主的にどんどん#つけて参加してもらえたらと思ってます。

──木下さんが #おもちかえりなさいマップ を作成してくれてますね。

下⽥   木下さんが⾃主的に作ってくれたんです。天神サイトで作るという話もあったんですけど、木下さんがこのプロジェクトに⼊って、感化されて作りたいと思った気持ちは、個人的に外に出した方が良い伝染をするのではないかと思い、個人的に発信してもらいました。

こういう連鎖反応ってあくまで自然だし、とても素敵だと思いました。

おもちかえりなさい

──いい取り組みで広がっていってる。これってまだ続きそうですね。

下⽥   最初はお店に食べに行けないからテイクアウトってネガティブなスタンスだったのが、いつのまにかテイクアウトって実はすごく楽しいみたいな、テイクアウトの捉え方がポジティブに変わってきたと思います。

だからこそ、新型コロナが収束して外に出れるようになっても、テイクアウトという文化はこれからますます盛り上がり続けると思うし、飲⾷店はテイクアウトやおうち時間という新たな習慣を通じて、新しいビジネスが生みだせるかもしれない。とても大変な時期ですが、希望もあるのかなと思います。

木下   僕が #おもちかえりなさい を利⽤してみて良いなって思ったのは

①お店の適正値段で⾷べられる。

配送サービスを利⽤すると、店側がシステム利⽤料を取られているので、値段を上げざるを得ない。
タッパーなど持ち込めばプラスチックもゴミにならない。

②店側も客側も⼀緒にCOVID-19に対抗するという連帯感や、⽣活する街の飲⾷店にお⾦を落とそう、やれる事からやろう!という意識が⽣まれる。

③いつもの笑顔がみれる。

この3点が素晴らしい点だと思います。

「#おもちかえりなさい」でお持ち帰りがムーブメントになれば、こんな状況下でも少しでもポジティブになれると思うので、
オススメのテイクアウトできるお店を⾃薦他薦問わず
  #
おもちかえりなさい  をつけてみてください!__

おもちかえりなさい

#おもちかえりなさい湘南、#おもちかえりなさい栃木など、福岡以外でも#おもちかえりなさいの取り組みが広がってます。
このムーブメントはまだまだ広がりを見せそうですね!

 

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