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山形県天童市・移住者インタビュー/徳山陽滋さん「天童市は“上質な田舎”だと思っています」

移住者の声

2022.03.03

東京で生まれ育ち、山形県天童市で暮らす徳山さん。移住者インタビューです!

2019年の10月から天童市の地域おこし協力隊として移住定住促進を担当されている徳山陽滋さん。移住してからの2年半、コロナ禍ということもあり移住に関わる業務は、思うように進められなかったと話します。今年の9月に地域おこし協力隊としての活動は任期満了を迎えますが、それ以降も天童市への定住を考えているそう。また移住に関わる活動も続けたいと思っていると言います。東京で生まれ育った徳山さんがそう考えるきっかけになったのは、天童市の立地の良さでした。

山形県天童市・移住者インタビュー/徳山陽滋さん「天童市は“上質な田舎”だと思っています」

県内の温泉だけでも170か所入湯しています

僕は東京都の出身で、荒川区で生まれ育ち、30歳からは台東区に住んでいました。49年間、東京以外で暮らしたことはありません。子供の頃、父親の地元である広島に行くと、祖母の家のすぐ近くに山と川があって、そこで遊ぶのが楽しかったことを覚えています。東京ではそういう遊びをするところが少ないから、無いものねだりだと思いますが、ずっと自然への憧れがありました。だから漠然と「いつかは地方で暮らすのもいいかな」という気持ちは心の中にあったと思います。

社会人になってからは、広告会社で10年勤めた後に父親が創業した食品加工会社に転職。弟とともに会社を引き継ぎ、現在も僕が代表取締役になっています。景気がいい時代もあったのですが、僕たちが引き継いだ頃はすでに業績が右肩下がり。なにか事業を立ち上げて新規開拓していかないと、維持をするのも大変な状況でした。しかし新しい事業を立ち上げるも、結果が出せずに撤退。社長である僕が自ら立ち上げたこともあって「ダメでした〜」と戻るのもかっこ悪い。悩んでいたところに母親が「地方に行って農業でもやってみたら」と。その言葉を聞いて、地方で新事業を立ち上げる道もあるのでは? と考えたんですね。とはいえ当時49歳の僕が地方でどんな仕事ができるのか、住まいはどんなところがあるのかわからなかったので、リサーチを始めました。その中で「地域おこし協力隊」というのを知り、まずは地方で暮らしてみて、そこから可能性を考えてみる方法もあるかもしれないと思ったんです。

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どこに移住するか、を考えたときに真っ先に思い浮かんだのは温泉地がたくさんあるイメージの福島県と山形県でした。僕は休日に温泉に入るためだけに東北へ行くほどの温泉好き。そのきっかけとなったのが福島の南会津町にある木賊温泉の共同浴場でして。源泉かけ流しの施設なんですけど、なんと足元湧出している。浴槽の底から湧いているんですね。驚きとともに僕の温泉スイッチが入り、どんどんハマっていきました。伊豆や箱根も行きましたが、東北の温泉がとくに好きになり、金曜日に仕事が終わるとデイパックに着替えを入れて車で北上。数時間かけて東北に来ては、何か所もはしご湯を楽しみました。山形県内の温泉だけでも170か所以上は入っていると思います。温泉目的に何度も訪れていたので、すっかり熱烈な山形ファンになっていたんですね。

その中で天童市が地域おこし協力隊を募集しているのを発見し、応募。僕は山形の北側にも南側にも好きな温泉があるので、その中間にある天童市は立地的にちょうどいい。もちろん市内や近隣にも温泉はたくさんありますし、まさにピッタリの場所だ! と思いました。

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天童市は、東京より便利に暮らせます!

実際に天童市に移住してみて、東京に比べても便利な場所だなと思っています。思った以上に街としてのインフラも整備されていますし、生活するうえで困ったことはほとんどありません。何より買い物が便利! 東京は何でもありますが、お店が点在しているので回るのが面倒なんですよね。車で移動するとなると駐車場を探すのに苦労して逆に不便だったり、交通機関での移動ではたくさん買い込むことが難しくなります。それに比べて今は車で移動したとしても、スーパーには必ず大きな駐車場があるから問題ありません。複合施設も多く、1か所でいろんなお店に行くこともできますしね。僕はホームセンターが大好きなんですが、都内には大きな店舗がない。あっても遠かったりして行きづらいんですよ。今は車で少し走ればすぐ行けるので、用もないのに行っています(笑)。どうしても手に入らないものはネットで購入できますし、地方にいるほうが暮らしやすいということを実感しています。49年間、東京23区内に住んでいた僕が言うのだから間違いないですよ。

あと移住してから驚いたのが、近くの公園や河川敷で焚き火ができることです。芋煮文化があるから、焚き火やBBQが日常なんでしょうね。施設は無料で利用できますし、スーパーで借りられる芋煮の道具も無料なんてすごいですよ! 都内では考えられない魅力的な環境だと思います。

強いて困っていることをあげるとしたら、雪かきかな…。でも、シーズン最初の雪はワクワクしてしまいます。雪景色も美しいですし、誰も歩いていない雪道を歩くときの音もいい。しんしんと雪が降り積もる様は趣があり、見ているだけでも楽しいです。連日雪かきが続くと少しうんざりすることもありますが、それも慣れてしまえば生活の一部となり、どうってことなくなるのかもしれませんしね。

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天童市は“上質な田舎”それを発信したい

僕が地域おこし協力隊に着任したのが2019年の10月。移住定住促進を担当していますが、年が明けてすぐにコロナ禍となってしまい、移住セミナーやフェアといったイベントは軒並み中止。一部、オンラインでも開催されましたが、正直なところ移住定住の活動を満足にはできていません。

ただ、移住に関する問い合わせは増えているような気がします。それはコロナ禍によってリモートワークが浸透したことが地方移住への追い風になっているんだと思います。まさに場所が関係なくなった。東京にいなくても仕事ができると気づいた人は多いのではないでしょうか。ですが、実際は都市部周辺の地域でのみ移住者が増えているのが現状。その理由として、天童市がどんな街でどんな魅力があるのかを知らない人が多いことも要因だと思うんですね。全国ニュースの天気予報を見ていると、肘折温泉が出てきて「積雪4mを超えました」とか報道するじゃないですか。そうなると「山形ってそんな雪が降るところなんだ」というイメージになってしまう。でも天童市は、肘折温泉ほど雪は降らない。だけどそれを都心にいる人が知る機会がないんですよね。移住したいと考えている人に、そういう細かい部分を含めてどうやって天童市をアピールしていくかを考えていかなければならないと思っています。

昨年、県の移住者支援として「やまがた移住者ネットワーク」という組織が立ち上がりました。そこにたまたまお声がけいただき、僕も立ち上げメンバーとして関わっています。県内移住者の交流の場を設けたり、移住検討者のサポートなど微力ながらもお手伝いできたらいいなと考えているところです。山形のなかでも天童市は「上質な田舎」だと思っていて。食べ物はおいしいですし、人の良さや暮らしやすさなど、生活が豊かになる要素がたくさんあります。そういったことをより多くの人たちに伝えていきたいですね。

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(温泉に行くときのマストアイテム。)

天童市移住ポータルサイト
https://www.city.tendo.yamagata.jp/iju/

てんどう地域おこし協力隊Instagram
https://www.instagram.com/tendo.kyoryokutai/?hl=ja

てんどう地域おこし協力隊Twitter
https://twitter.com/ipxkourzngya4sg

やまがた移住者ネットワーク
https://kurasube-iju.jp/information/network

 

Text 中山夏美
Photo 伊藤美香子