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空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)

8月に山形市の文翔館にて行われた「仙山学生会議」の様子をレポートしています。

前編の GREEN LOOP SENDAI vs. シネマ通りマルシェ に続き、残り2つのテーマ、linkup vs. 郁文堂書店 と EKITUZI vs. Parking Jackについての活動報告と討論が行われました。

空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)
登壇者(左上から)豊島聡さん、高橋一帆さん、庄子巧さん、佐藤優作さん(左下から)梅澤一燈さん、芳賀耕介さん、馬場正尊さん、追沼翼さん、塩真一成さん

linkup vs. 郁文堂書店

仙台駅前のアーケード内のビルにある「linkup」。起業支援、女性専用・化粧スペースとコインロッカーの3つが結合する(linkupとは結合という意味)ことで成り立っています。

不動産オーナーは設備提供という資金を、起業テナントは設備管理という人件をお互い提供しあい、オーナーとテナントが協力し合い一緒に稼ぐ仕組みです。

そこでテナントとして出店したのが、東北大学4年の高橋一帆さんが仲間と一緒に立ち上げたハンバーガー屋「AONY BURGER」。2018年3月の土日、計8日間にわたってオープンし、コンセプト作りから材料の仕入れ、調理まで全ての過程を担当しました。

高橋さんは出店した感触をこのように語ります。

「ぼくたちが出店することでそこに知人や友人が集まり、共通の知り合いを経て新たな人の繋がりが生まれていきました。仙台は大規模な都市だけど、コミュニティはちゃんと存在しているという実感を持つことができました」(高橋さん)

空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)
仙台チーム:東北大学4年の高橋一帆さん

郁文堂書店とは、10年ほどシャッターが閉まっていたシネマ通りの老舗書店で、元東北芸術工科大学(現:LIFE RECORD ARCHITECTS)の芳賀耕介さんと、東北芸術工科大学(現:修士1年)の追沼翼さんが2017年に店の再生プロジェクトを立ち上げました。

クラウドファンディングで集めた約100万円を工事費にあて、同時にプロセスを公開することで、プロモーションも行うことができました。

80代のオーナーである伸子さんと20代の学生たちという、一見共通言語を持たない組み合わせが共存しえる、新たな可能性が見られたこともひとつの特徴です。完成までのプロセスを芳賀さんはこう語ります。

「ぼくたちが店を片付けているとき、伸子さんの友達や街の人が中をのぞいていき、みなさんが完成を見守ってくれていました。ぼくたちの仲間や学生スタッフも手伝ってくれて、郁文堂書店の常連さんと学生が自然に交わるようになっていきました」(芳賀さん)

空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)
山形チーム:LIFE RECORD ARCHITECTS(元 東北芸術工科大学) 芳賀耕介さん

EKITUZI vs. Parking Jack

EKITUZIとは、仙台駅東口にある元ライブハウスの空間を暫定利用しているプロジェクト。

その中でさらに細分化した「アキナイベース」と呼ばれるプロジェクトが動いています。学生たちが半年間、模擬で株式会社を設立して事業をプレゼンし、大人がそこに投資をする。商品を販売して決算するまで学生の手で行われています。

一方で山形のParking Jackとは、駐車場の活用を考えるプロジェクト。古い建物を壊して駐車場に姿を変え、それが街を支配していることは、街を殺風景にしていくのでは、との懸念から誕生しました。

土日利用されていない山形銀行の駐車場を使い、移動販売車を招いて、即興的なイベント&マーケットプレイスをつくり、賑わいを生みました。土日は空洞化して使用されていない空間から、10万円ほどの利益が生まれたそうです。

また、山形市の御殿堰にある空き家の前のパプリックスペースを掃除して活用していくことも計画されています。

空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)
山形市企画調整課の伊藤尚之さん

学生たちの活動をサポートしてきた、せんだいリノベーションまちづくり実行委員長の小島博仁さん、郁文堂書店の原田伸子さん、そして、山形市企画調整課の伊藤尚之さん。

みなさんからそれぞれコメントがあり、学生たちの成長を見守る温かい言葉に、会場全体が思わずじんわり感動する場面もありました。

空間の新たな暫定利用を考える (仙山学生会議レポート・後編)

最後に、モデレーターの馬場さんは3つのテーマを総括してこのように締めくくりました。

「日本が今後直面するであろう問題は、まず先に人口減少が進んでいる地方へとやってくる。つまり、地方都市は日本の未来なんです。

今後、新しいことは地方から生まれて、それを東京が真似するような逆流現象が次々と起きていく気がしています。君たち学生がその先端を担っていくのかもしれない。

こうして実際に新しい消費活動を起こしてみたり、土地の暫定利用を実験してみたり、あらゆる工夫をして実践しているわけです。「とりあえずやってみよう」という、その意気込みにたくましさを感じています。

次回聞きたいのは、この後どのように街にコミットしていきたいか、これから仙台や山形をどうしていきたいかというビジョン。続編を楽しみにしています」(馬場さん)

次は仙台での開催を予定しています。続編をどうぞお楽しみに!


* linkup Facebookページ
* 郁文堂再生プロジェクト特集
* EKITUZI 公式ページ
* Parking Jack 記事

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