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鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」

新規事業

2021.01.31
鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
鶴岡八幡宮に至る、若宮大路に設置された「WOSH」

コロナ禍の2021年のお正月。毎年多くの方が初詣に訪れる鎌倉市では、「年末年始における鎌倉駅周辺への手洗い環境整備・普及啓発事業」が実施されました。これに協力したのが、水循環を用いた次世代の分散型水インフラの研究開発・事業展開を手がける「WOTA株式会社(以下「WOTA(ウォータ)」)」です。

これまでにも、「WOTA」と鎌倉市は、2019年11月に「環境・防災まちづくり及び災害時の対応等についての包括連携協定」を提携しており、材木座海水浴場にて「WOTA BOX」によるシャワー提供を実施したり、2019年9月の台風15号による災害時には「WOTA BOX+屋外シャワーキット」を用いた入浴の提供をするなど様々な取り組みを行っています。

鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
鎌倉駅西口(裏駅)にも設置された

この年末年始では、大晦日から年始までの5日間、鎌倉市からの要請を受け、JR鎌倉駅・江ノ島電鉄・鶴岡八幡宮の協力のもと、特に多くの人出が予想される鎌倉駅周辺を中心に鎌倉駅構内や、鶴岡八幡宮第二鳥居など計5箇所に水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を設置することで、初詣に来た方への手洗い機会と、手洗いと同時にできるスマートフォン除菌の技術を提供し、安心できる“まちづくり” のための公衆衛生対策をサポートしました。

鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
小さなお子さんも手洗いをしてくれました

この取り組みでの手応えや、今後の展開について、WOTA株式会社CMOの市橋正太郎さん(以下市橋さん)にお話を伺いました。

―「WOSH」を設置した5日間、初詣の方や鎌倉市民の反応はいかがでしたか?
市橋さん:今回は、コロナ禍での「観光と公衆衛生の両立」という観点から、鎌倉市に技術協力をさせていただきました。実は、「WOSH」の情報解禁前にあたる2020年6月にも鎌倉駅前や市内の主要観光地に「WOSH」を試験的に設置していて、そこで得られた利用者の声も生かしての設置でした。
実際に設置された「WOSH」で手を洗ってくださる方々は、鎌倉市の内外から鶴岡八幡宮へ初詣の参拝に来た方。電車から降りて参拝する前に手を洗えるということで、安心して初詣を楽しんでいただく機会を提供できたと思います。
また、市民の方も多くの人が「WOSH」のことを知ってくださっていて、実際に使ってみたかった、というお声をいただくこともできました。広告についても江ノ島電鉄さんなどが協力してくださり、鎌倉市の方々の意識の高さも手伝って成功できたと思います。

鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
30秒間の手洗いを、光でお知らせしてくれる機能がついている

―鎌倉市と協力する、ということについては?
市橋さん:私たちが作っているのは、水インフラがない場所でも、安心・安全な水を提供する技術です。「WOSH」は、水道がない場所でも独自の技術により、使った水を自動で再生・循環させることで、誰でも、どんな場所でも衛生的な水で手を洗うことができるシステムです。これは、環境問題や、SDGsの視点からも開発してきた技術でもあり、そういった点では鎌倉市のように市民の環境意識の高い市区町村や、自然と都市の共存を目指してる市に設置していただけたということは、大きな意味があると思っています。

また、鎌倉市の場合、観光業と市民生活を安全に共存させていくことも課題であり、今回のように手洗いの機会を提供することで、観光客の方に安心して来ていただく。そして、市民も安心して観光の方を受け入れられる。そのための技術協力であったとも感じています。

鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
手洗いと同時にスマートフォンの除菌もできる

―コロナ禍での需要についてはいかがですか?
市橋さん:今回は、鎌倉市からの要請を受けて「WOSH」を提供させていただきました。鎌倉市に限らず、銀座や渋谷など都内各所の商業施設や飲食店の入口にも設置していただき、公衆衛生対策の視点からも、ニーズはかなり高いと感じます。
今後も、「経済と公衆衛生」「ひとを招く、まちとしてのおもてなし」のニュースタンダードとして、「公衆手洗い」が広がっていくことを、サポートしていきたいです。
もちろん、コロナ禍の衛生対策にとどまらず、災害時から日常生活にいたるまで、水循環を用いた次世代の水インフラ技術として、今後も研究開発と事業展開をしていきます。

鎌倉市と協力。水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を提供する「WOTA株式会社」
水循環型の手洗い場。新しい公衆衛生のかたちとして、普及を目指す

―今後も鎌倉市と技術協力をしていくことが決まっていますね。
市橋さん:はい。いま「WOSH」を2021年の夏を目安に鎌倉市内の主要観光地に設置していくために動いているところです。鎌倉市もそうですし、江ノ島電鉄、JR鎌倉駅、小町通りや御成通りなどの主要な商店街とも協力をする予定です。
手を洗って清める、って日本古来の文化でもありますよね。日本の文化が、新しい技術と一緒になって世界に羽ばたいていけるような、それが世界の公衆衛生の新しい当たり前として受け入れられるような、そんな未来に期待しています。

今年の夏には、鎌倉市内で「WOSH」を見かける機会も増えそうです。ニュースタンダードとして、可能性が広がる新しい水インフラ技術に、期待が高まります。

※写真は全て「WOTA株式会社」からの提供です。

「WOTA株式会社」