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福井のみなみの季節と養生 #8/11月 冬のはじまり小雪と「若狭三方縄文博物館」

地域の連載

2021.12.01

福井のみなみの季節と養生は、福井の南に位置する敦賀でユニットを活動する養生デザインのお二人(青木さん、山中さん)と、reallocal福井ライター牛久保で、季節ごとの養生についておはなししていく連載です。

※養生…身体の状態を整えること

お布団から出るのが辛い時期になってきましたね。二十四節気では「小雪」を迎えました。
「小雪」は雪が降り始める頃のこと。そろそろ本格的な冬に向けて身体も冬支度をする時期に入ります。冬至までどんどん陰の気が強まっていくので、朝から陽の気を取り入れるために早寝早起きを心がけることが大切です。日中はなるべくお日様にあたり深呼吸するなど、少しでも太陽の光を意識しながら、本格的に冬支度をはじめましょう!

福井のみなみの季節と養生 #8/11月 冬のはじまり小雪と「若狭三方縄文博物館」

冷えた身体をリセットして、お風呂でゆったりリラックス

山中(以下山):お風呂でゆったりと身体の芯を温めるとジワーッと疲れた神経もリラックスできます。牛久保さんは、ゆったり湯船に浸かっていますか?
牛久保(以下牛):息子と一緒ではない時は、お風呂でボーッとしています。
山:お風呂の過ごし方でオススメがもう1つあるんですよ。それは足の指を念入りに触ることです。体操教室やカウンセリングなどをしていると、足の指が思うように動かせない方が結構いらっしゃいます。
牛:そう言えば、足の指って普段そんなに意識しませんね。
山:靴下と靴を履くことが当たり前な生活様式へ変わってきていることで、子ども達も裸足になることが少なくなったなと感じます。足の指は足裏に伝わる地形を感じるセンサーになったり、歩いたり走ったりする際に地面をギュッと掴み蹴り出したりと大事な役割をします。
牛:確かに裸足で歩くと、足指の感じがよくわかります。
山:足指の動きを良くする方法は各種ありますが、まずはたくさん触れていくと良いですよ。普段意識することが少ない足の指の感覚を思い出させてくれます。他にも、足指の間を丁寧に洗ったりグイーっと曲げ伸ばしをしてみたり。寒くなるにつれ、足先の血流も悪くなりますので触っているとポカポカ温かくなってきます。そして、足指が温かいと眠りやすくもなるんですよ。

体力温存・回復のためにもゆっくり休みよく眠る

山:年末が近づくにつれて、忙しくなってきて体を休めることをついつい後回しにしてしまいませんか?
牛:気忙しくなると、いつの間にか疲れが溜まっていきますね。
山:そんな時こそ、しっかり休んで翌日に備えることもお忘れなく!夜更かししがちな方も、この時期は日が変わる前に眠る日が増えると良いですね。そして、ゆっくり眠りすっきり起きる為の、寝ながら出来る簡単ストレッチを1つ。
 ①仰向けでバンザイ
 ②両膝を立てて片側に倒す
 ③この時ゆっくり大きく深呼吸(口から吐いて鼻から吸う)
 ④反対側も同じく
背中や脇腹が伸ばされるので、呼吸もしっかりしやすくなります。
牛:眠る前と起きる前で意味は違うんですか?
山:眠る前は1日使った身体の張りをゆるめてゆっくりと休む準備。起きる前は寝ている間に縮こまっていた身体を大きく使い、スッキリと動き出す準備です。
牛:お布団の中で足を動かしたりも良いんですか?
山:良いです!足首の曲げ伸ばしを追加すると、眠る前はこむら返りの予防に、起きる前だと朝の身体の動きやすさが実感出来ますよ。

縄文の文化を現代社会へのメッセージとして発信する

今回は若狭三方縄文博物館「DOKIOKI館」の今井里美さんに、博物館の取り組みについてお話をうかがいました。

福井のみなみの季節と養生 #8/11月 冬のはじまり小雪と「若狭三方縄文博物館」
今井さんの話しぶりからは、この場所への愛情があふれます。

この博物館は若狭町鳥浜にある公園「縄文ロマンパーク」の中にあります。
1962年に発見された鳥浜貝塚の遺跡で見つかった貴重な発掘物をもとに、縄文文化を伝え考えるためにつくられた施設です。

初代館長の梅原猛(2000〜2019年)さんの「縄文文化は日本文化の基礎であり、人類の還るべき文化が縄文にある。縄文のもつ共生と循環の世界観の再認識し、地球を破壊しつつある現代文明へのメッセージとして縄文の光を届けたい」との想いを引き継ぎ、単に遺物を見せる博物館ではなく、縄文文化を伝え考える博物館を目指しています。

館内には鳥浜貝塚の出土遺物を中心に、縄文時代の技術・暮らし、文化が細やかに展示されています。また、勾玉や土笛作り、火起こし体験など先人の知恵が詰まった様々な体験もできます。

 

福井のみなみの季節と養生 #8/11月 冬のはじまり小雪と「若狭三方縄文博物館」
縄文前期(約6200〜5700年前)のスギの大株。

面白いのは、この博物館の友の会であるDOKIDOKI会と称した部会がいくつもあること。DOKIDOKI会は縄文の世界を学ぼうと2003年に発足し、再来年で発足20年になります。
この部会は自発的に立ち上がったそうで、縄文にまつわる内容を軸に各部会に分かれて活動されているそうです。縄文食部会、縄文学研究、森づくり、薬屋さん、編布(あんぎん)、縄文グッズ部会とマニアックな部会の名前が並びます。それぞれ15名程で合わせて85名程度が会員として活動しています。

ちなみにこの部会の役員さんが縄文ロマンパークの中にある竪穴住居で、メンテナンスのために火立てをされているそう。地域の方たちと良い関係が築けていることがうかがえるエピソードです。

ここから始める、新しい形の働き方の可能性を

「本当に素敵で面白い場所なので、どうにか多くの方にここの良さを知っていただきたい」と今井さん。ガイド&体験の補助をしながら、発信を得意とする方を募集中です。

若狭町には、農産物である梨や梅、夏にはアクティビティとしてSUPができる場所もあり、季節ごとに働き手の需要があります。地域の様々な仕事を季節ごとにめぐって、年間通して多角的に働ける場所になるのも理想かもしれません。縄文時代のように、季節を感じながら、自分の働き方や、身体の声に耳を傾けるという働き方がここではできるのではないでしょうか。

福井のみなみの季節と養生 #8/11月 冬のはじまり小雪と「若狭三方縄文博物館」
情報発信をしてもっと多くの方に知ってもらいたい。

ここ縄文ロマンパークは、屋外で活動するのがとても気持ち良い空間です。
三方五湖の一つ、三方湖に面した場所に竪穴住居や野鳥観察棟もあり、湖の水面に映る空や自然に触れるだけでもすっきりとした気分になれます。自然を堪能するには水辺の遊歩道も心地よいです。10月〜11月くらいまでが特におすすめですよ。

気持ちの良い場所でウォーキングを

今回紹介した場所のように、思いっきり深呼吸できるような場所でウォーキングをしてみましょう。いくつかあるポイントの中で、身体がほぐれやすく自然と歩幅が広がるポイントを今回は2つだけお伝えします。

1つ目はおへそに触れること。
いったん力を緩めておへそに触れられるくらいに身体を起こすと、自然な感じで背筋が伸び、ちょうど良い力の入り加減になります。

そして2つ目は腕を後ろに大きめに振ること。
歩く際は身体のねじれが前に進む力につながります。腕を後ろに振ると身体のねじれを感じませんか?前への振りは後ろからの反動で自然と大きくなるので、力を抜いてぷらんぷらんとぶら下がってるくらいでOKです。

冒頭にお話しした足指のストレッチをしておくと、上半身の力が抜けやすくなりウォーキングに無駄な力が入らず歩けるようになります。自然の恵みを享受しながら生活していた縄文時代に想いを馳せながら、冬の貴重な日光を浴びてウォーキングをしてみましょう。

 

名称

若狭三方縄文博物館「DOKIDOKI館」、縄文ロマンパーク

URL

http://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/jomom/

住所

福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1

TEL

9779-45-2270

営業時間

9:00~17:00

定休日

火曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始

料金

200円(小・中・高校生) / 500円(大学生以上大人)
団体割引:20名様以上の団体は2割引
無  料:障害者手帳をお持ちの方、幼児(小学生未満)